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今年秋、AppleがMacBookの歴史を塗り替える。長年噂されてきたOLEDタッチスクリーン搭載の新型Macは、現行のProモデルを置き換えるものではない。さらにその上を行く超高級機「MacBook Ultra」として、ついにベールを脱ぐ見通しだ。
ついにMacにタッチ操作がやってくる。2021年以来となるこの新デザインへのアップデートは、単なるスペックの底上げにとどまらない。
目玉はなんといっても、Mac初となるOLEDタッチスクリーンの採用。圧倒的なコントラスト表現と深い黒の沈み込みに加え、画面に直接触れる直感的な操作感がもたらされる。長らく画面上部を占有していたノッチは姿を消し、スマートなパンチホールへと刷新。iPhoneで日常的に使われているFace IDも組み込まれ、顔認証によるセキュアなログインがようやくMacでも実現する。
ただし、この革新的なデバイスを手にするハードルは極めて高い。ブルームバーグの最新レポートが示す通り、新モデルは火曜日に登場したM5 ProやM5 Max搭載のMacBook Proに取って代わる存在ではない。Appleの狙いは、ProとUltraの2本柱による明確な階層化だ。
焦点となるのは、その強気な価格設定。iPad Proが液晶からOLEDへと移行した際と同様に、約20%の価格上昇が予想されている。次期チップとなるM6 Proを搭載した14インチのベースモデルですら2,600ドル超え。16インチの最上位構成ともなれば4,600ドルに迫るというから驚きだ。現在の為替相場を考えれば、おいそれと手を出せる金額ではない。
Windows陣営がOLEDやタッチパネルの採用を推し進める中、Appleはこれまで「タッチ操作はiPadの領域」と頑なに境界線を引いてきた。その自らの禁忌を破り、PCとタブレットの垣根を越えようとする意味は重い。
MacBook Ultraの投入は、ノートPC市場に「超高級」という未知のカテゴリを切り拓くAppleの野心的な挑戦。かつてない高価格が市場にどう評価されるかは未知数だが、最先端の技術を惜しげもなく詰め込んだこのフラッグシップ機が、次世代PCの絶対的な指標となることは間違いない。秋の足音が近づくにつれ、さらなる情報が飛び込んでくるはずだ。
Source:Bloomberg

