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Appleが長年守り続けてきた高価格帯の壁が、ついに崩れ去る。macOS 26.3の最新コードから、A18 Proチップを搭載した低価格MacBookと、2つの新型Studio Displayの存在が決定的なものとなった。3月4日の発表イベントを目前に控え、これは単なる新製品のリークに留まらない。教育市場やエントリー層をターゲットにした、Appleによる本格的な価格破壊の狼煙だ。
発見されたコードネームは「J700」「J427」「J527」。中でも市場の空気を一変させるのが、コードネームJ700と呼ばれる無印の「MacBook」だ。
最大の驚きは、Macの代名詞となったMシリーズではなく、iPhone 16 Proと同じA18 Proチップを採用している点。12.9インチの液晶ディスプレイに8GBのメモリ、アルミニウムボディを備えながら、価格は599ドルから799ドルに抑えられる見通しだ。
イエローやピンクなど多彩なカラーバリエーションを用意するこのモデルの標的は明確。Chromebookと低価格Windows PCが独占してきた教育機関や学生のパイを根こそぎ奪い取る構えだ。
一方、J427とJ527は次期Studio Displayを指す。ハイエンドとみられるJ527は、待望のミニLEDバックライトと最大120Hzのリフレッシュレートに対応。内蔵チップもA19世代へと刷新され、カメラや全体的な処理能力の底上げが見込まれる。もう一つのJ427は廉価版か、あるいは32インチの別サイズ展開となるのか、依然として謎を残す構成だ。

これまで、テクノロジーに対する嗜好や検索行動の変遷を観察してきた視点から、ここで一つ指摘しておきたい。AppleがMacに「Aシリーズ」のチップを載せるという決断は、単なる部品の使い回しやコスト削減の枠に収まらない。これはデバイスの境界線が完全に消滅するトリガーだ。
これまでスマートフォンとPCは、用途も処理の仕組みも異なる生態系として進化してきた。しかし、A18 Proという強力なNPUを持つモバイルチップをPCの筐体に入れ、冷却効率よく回すことで、ローカルでのAI処理能力は飛躍的に安定する。
高度な生成処理がクラウドに依存せず、600ドル台の端末で誰もが当たり前に実行できる世界。それこそが、AppleがApple Intelligenceを通じて真に狙う「AIインフラの独占」の完成形だ。
高価なハードウェアを持たずとも、誰もが日常的に強力なAIをローカルで飼いならす時代の幕開けを、この安価なMacBookは意味している。
Source:Macworld

