朝、海外のテックニュースを流し読みしていた私の指が、ある数値の前で完全に止まった。 背筋に冷たいものが走るような、あの感覚だ。
Redmi Turbo 5 Max。
Xiaomiが放つこの最新ミッドレンジ機のスペックを見た瞬間、私が愛用している高価なフラッグシップ機が、まるで旧時代の遺物のように思えてしまったのだ。
「またミッドレンジのコスパ自慢か」と、あなたは思うかもしれない。 しかし、今回ばかりは事情が違う。 2026年のスマホ市場を根底からひっくり返す、とんでもない怪物が産声を上げようとしている。


Source:Weibo
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震えが止まらない。 ミッドレンジがフラッグシップを飲み込む日
数々のハードウェアを見てきた私でさえ、今回の発表には「正気か?」と独り言を漏らしてしまった。
Xiaomiが今月下旬に中国で発表する「Redmi Turbo 5 Max」は、建前上はミッドレンジ、つまり中価格帯のモデルだ。 グローバル市場では「Poco X8 Pro Max」としての発売が噂されている。
しかし、その中身は、もはや「ミッド」という言葉で括れるものではない。 メーカーが公式に「フラッグシップ級のパフォーマンス」を予告している通り、これは上位モデルを食い荒らすために放たれた刺客である。
スマホの進化が鈍化したと言われて久しいが、Xiaomiはあえて、最もユーザーが敏感な「価格と性能のバランス」という急所に、全力でナイフを突き立ててきたのだ。


Dimensity 9500sが叩き出した異常な数値
今回の騒動の主役は、心臓部に採用されたチップセット「Dimensity 9500」にある。 MediaTekが放ったこの最新シリコンは、アッパーミッドレンジ向けという位置付けながら、競合を置き去りにする数値を叩き出している。
Xiaomiが公開した販促資料によれば、そのパフォーマンスは驚くべきことに、Snapdragon 8 Gen 5(Eliteではない通常版)を上回るという。

以下の表を見てほしい。 この数値の異常さが理解できるはずだ。
| 項目 | Redmi Turbo 5 Max | Vivo X300 Pro |
| 搭載SoC | ダイメンシティ9500 | Dimensity 9500(通常版) |
| AnTuTu V11 スコア | 約361万点 | 約339万点 |
| 想定価格帯 | 約2,500元(約5.5万円) | フラッグシップ価格 |
361万点。 この数字は、超高額なフラッグシップ機であるOnePlus 15などのスコアに肉薄している。
かつては「安いスマホは、ベンチマークだけ良くても動作がカクつく」なんて言われたものだが、これほどの数値の差を見せつけられると、もはや笑うしかない。 私が去年、15万円以上を投じて手に入れたスマホの立場はどうなるのだ、と。
ゲーマーすら沈黙させる圧倒的な実数値

ベンチマークはあくまで指標に過ぎない。 そう自分に言い聞かせて心を落ち着かせようとしたが、次に公開されたゲーム性能のデータが、私の淡い期待を打ち砕いた。
スマホに最も負荷がかかるゲーム体験において、Redmi Turbo 5 Maxは以下のようなパフォーマンスを維持するという。
- MOBA(多人数参加型アクション):平均約120 FPS
- FPS(シューティング):平均約120 FPS
- RPG(オープンワールド等):平均約60 FPS
これだけのフレームレートが安定して出るのであれば、プロゲーマーでもない限り、これ以上の性能を求める必要がどこにあるのだろうか。かつては「ゲームをやるなら最高級機」というのが鉄則だった。 しかし、この「Poco X8 Pro Max(仮)」が市場に出回れば、その常識は過去のものになるだろう。
なぜこれほどの「価格破壊」が可能なのか

ここで一つの疑問が浮かぶ。 なぜXiaomiは、これほどの性能を2,500元(日本円で約5.5万円前後)という価格帯で提供できるのか。
ここからは私の個人的な推察だが、これは単なるパーツの寄せ集めではない。 メーカー側が「高級機の付加価値」を再定義しようとしているのではないか。
現在、多くのメーカーは「カメラのレンズ枚数」や「チタン製の筐体」といった、性能とは直接関係のない部分で価格を吊り上げている。 しかし、多くの一般ユーザーが求めているのは、SNSが爆速で動き、ゲームが快適に遊べる「実利」だ。
Xiaomiは、あえて「見栄」の部分を削ぎ落とし、中身の筋肉だけを極限まで鍛え上げた。 これは、ブランド料を払い続けることに疲れた現代ユーザーに対する、非常に巧妙で、かつ残酷な戦略だと言わざるを得ない。
私たちが「Pro」や「Ultra」という名前に払っている数万円の差額は、本当にその価値があるのか。 Redmi Turbo 5 Maxは、そう問いかけているように見える。

