ついに、Appleユーザーが長年待ち望んでいたであろう”統合保証プラン”が登場しました。その名も「AppleCare One」。
これは、あなたが持っている複数のAppleデバイスを、たった一つのサブスクリプションでまとめて保護できる画期的なサービスです。
「iPhoneとiPad、Macも持ってるけど、一つ一つAppleCare+に入るのは費用がかさむ…」 「保証期間が切れた古いMacBook、まだまだ使いたいのに…」
もし、あなたが一度でもそう感じたことがあるなら、この記事はまさにあなたのためにあります。AppleCare Oneは、そんな私たちの悩みに応え、Apple製品との付き合い方を根底から変える可能性を秘めているのです。
しかし、本当に「お得」なのでしょうか?従来のAppleCare+とは何がどう違うのか?そして、どんな人が加入すべきなのでしょうか?
この記事では、まだベールに包まれた部分も多い新サービス「AppleCare One」の全貌を、どこよりも分かりやすく、そして深く掘り下げて解説していきます。
記事の内容を音声で聞きたい方はこちら↓


Appleの保証サービスに革命が起きる?

AppleCare Oneとは?その驚くべきサービス内容
まず、AppleCare Oneが一体どのようなサービスなのか、その基本情報から見ていきましょう。
このサービスは、一言で言えば「Appleデバイス向けの、オールインワン保証サブスクリプション」です。
これまで私たちは、iPhoneならiPhoneの、MacならMacのAppleCare+を個別に契約する必要がありました。しかし、AppleCare Oneを利用すれば、それらを一つの契約にまとめることができるのです。
料金体系と対象デバイス
現在発表されている米国での料金体系は以下の通りです。
- 基本プラン: 月額19.99ドルで最大3台のAppleデバイスをカバー
- 追加オプション: 4台目以降は、1台につき月額5.99ドルの追加料金
このプランに含めることができるデバイスは、私たちの生活に欠かせないものばかりです。
- iPhone
- iPad
- Mac
- Apple Watch
- AirPods
- Apple Vision Pro
3台で月額約20ドル(約3,000円)という価格設定。これが高いか安いかは、次の「従来プランとの違い」を見ていくことで、より鮮明になるはずです。

AppleCare+とは何が違う?知っておくべき5つの大きな変化
「結局、今までのAppleCare+と何が違うの?」という疑問にお答えしましょう。変更点は、単に一つにまとまるだけではありません。そこには、ユーザーにとって非常に大きなメリットが隠されています。
1. 管理が圧倒的にシンプルに
最大のメリットは、やはりそのシンプルさです。複数のデバイスの保証期間や契約内容を個別に管理する必要はもうありません。AppleCare Oneという一つの契約だけで、あなたの主要なAppleデバイス群をすべて保護下に置けるのです。これは、複数の製品を愛用するAppleエコシステムの住人にとって、何よりの朗報と言えるでしょう。
2. 明確な経済的メリット
Appleの発表によると、ユーザーは3つのAppleCare+サブスクリプションを個別に契約する場合と比較して、月額最大11ドルも節約できるとのこと。デバイスの組み合わせにもよりますが、3台以上のデバイスを持つユーザーにとっては、金銭的なメリットが非常に大きいことが分かります。まさに「塵も積もれば山となる」を地で行く節約効果です。
3. 盗難・紛失保証がiPadとApple Watchにも!
これまで、不慮の盗難や紛失に対する手厚い保証は、基本的にiPhoneのみが対象でした。しかし、AppleCare Oneでは、この盗難・紛失プランがiPadとApple Watchにも適用されます。外出先でiPadを使って作業したり、アクティブにApple Watchを身に着けたりするユーザーにとって、この安心感は計り知れない価値を持つはずです。

4.【最大の革命】購入後60日ルール撤廃!古いデバイスも加入OK
ここがAppleCare Oneの最も革新的なポイントかもしれません。
従来のAppleCare+は、原則として製品購入後60日以内に加入する必要がありました。この「60日ルール」を逃してしまい、後悔した経験を持つ方も多いのではないでしょうか。
AppleCare Oneは、この常識を覆します。なんと、良好な状態であれば、最長4年前のデバイスまで保証対象に追加できるのです。
「あの時、保証に入っておけば…」と思っていた、保証切れのiPadやMacBookを、再びAppleの正規保証のもとで安心して使い続けられる道が開かれたのです。ただし、これにはiPhoneやiPadを使ったオンライン診断や、Apple Storeへの持ち込みによる状態の検証が必要となる場合があります。無条件ではないものの、この柔軟性は前例のない大きな一歩です。
5. 買い替えにも柔軟に対応
Appleユーザーは、新しい製品が出ると下取りに出して買い替えることも多いでしょう。AppleCare Oneは、そうした私たちの購買行動にもスマートに対応します。下取りに出したデバイスは自動的にプランから削除され、新たに購入したデバイスを簡単に追加できます。これにより、常に最新のデバイス環境を維持しながら、保証も途切れることなく継続できるのです。
メリットだけじゃない?知っておきたい注意点(デメリット)

これだけ見ると完璧なサービスに思えるAppleCare Oneですが、いくつか注意すべき点もあります。
- ファミリー共有は利用不可
このサービスは、個人のApple IDに紐づけられます。そのため、残念ながらファミリー共有には対応していません。 例えば、父親のiPhone、母親のiPhone、子どものiPadを一つのAppleCare One契約にまとめる、といった使い方はできないのです。家族それぞれのデバイスを保証したい場合は、各々がApple IDで契約する必要があります。 - 加入時のデバイス状態チェック
前述の通り、古いデバイスを加入させる際には、Appleによる状態の検証が必要です。すべてのデバイスが無条件で加入できるわけではない、という点は覚えておく必要があります。 - 日本でのサービス開始は未定
最も重要な点ですが、2025年7月現在、AppleCare Oneが発表・開始されているのは米国のみです。日本を含む他の国での展開については、まだ公式なアナウンスはありません。
AppleCare Oneは、どんな人におすすめ?

ここまでの情報を踏まえて、AppleCare Oneへの加入を強くおすすめできるのは、次のような方々です。
- iPhone、Mac、iPadなど、複数のApple製品を所有している方
- 保証の管理をシンプルにし、トータルのコストを抑えたい方
- 保証が切れてしまったけれど、まだまだ現役で使いたい古いAppleデバイスをお持ちの方
- iPadやApple Watchの盗難・紛失リスクに備えたい方
- 定期的にデバイスを買い替える、アクティブなAppleユーザー
逆に、所有するApple製品が1〜2台程度の方や、家族のデバイスをまとめて保証したいと考えている方にとっては、現時点ではメリットが薄いかもしれません。
これは単なる保証ではない、Appleとの新しい付き合い方の提案だ

今回発表された「AppleCare One」は、単なるコスト削減や利便性向上を目的としたサービスではありません。これは、Appleが提唱するエコシステムを、ユーザーがより長く、より深く、そして何よりも安心して楽しむための、全く新しい提案と言えるでしょう。
特に、「古いデバイスにも門戸を開いた」という点は、高く評価されるべきです。製品を長く大切に使うというサステナブルな視点にも繋がり、これまで保証が切れると同時に感じていた一抹の不安を解消してくれます。
もちろん、ファミリー共有に非対応である点や、日本での展開が未定である点など、今後の改善や発表が待たれる部分も少なくありません。
しかし、このAppleCare Oneの登場は、私たちがApple製品とどう付き合っていくか、その関係性を再定義する大きな一歩であることは間違いないでしょう。
とはいえですよ、年間約36,000円ですからねぇ…ちなみに日本での展開はまだ未定となっています。
