サムスンが折りたたみスマートフォンの新たな一手として投入すると噂される「Galaxy Z Flip FE」。多くのファンが「Fan Edition(FE)」の名に期待するのは、フラッグシップの体験をより手頃な価格で実現する、いわゆる「コスパの良さ」でしょう。しかし、ここに来てその期待に冷や水を浴びせるような価格情報がリークされ、ガジェット好きの間で波紋を広げています。
「FEモデルなのに、思ったより安くない…?」そんな声が聞こえてきそうな今回のリーク。果たしてGalaxy Z Flip FEは、本当に私たちのお財布に優しい選択肢となるのでしょうか? そして、その心臓部となるチップセットの性能は? 最新情報を基に、その実態に迫ります。


「FE」の期待を裏切る?衝撃の価格リーク

韓国メディアSisajournalが報じたところによると、Galaxy Z Flip FEの韓国における希望小売価格は、なんと約100万ウォン。日本円にして約10万円強(1ドル約140円換算)、米ドル換算で約735ドルとされています。これは128GBのベースモデルの価格とのこと。この情報から推測される米国での価格は、699ドルか、あるいは749ドルになる可能性が示唆されています。
700ドル超えという価格は、確かに通常のフラッグシップ折りたたみモデルよりは安価かもしれません。しかし、「FE」という名を冠し、ミッドレンジ製品と位置づけられるのであれば、もう少しアグレッシブな価格設定を期待していたユーザーも少なくないはずです。Galaxy Z Flip6のリバッジ版(一部仕様変更版)のような形になるとの噂もありましたが、この価格設定が事実であれば、「廉価版」という言葉で片付けるのは難しいかもしれません。
チップセットはExynos?性能への懸念も

さらに気になるのが、搭載されるチップセットに関する報道です。Galaxy Z Flip FEには、上位モデルであるGalaxy Z Flip7と共通の「Exynos 2500」が搭載されるとのこと。一方で、最上位のGalaxy Z Fold7には「Snapdragon 8 Elite」が採用される見込みとされています。
問題は、このExynos 2500のパフォーマンスです。数週間前のGeekbenchにおけるベンチマーク結果では、期待されたほどのスコアを記録できず、昨年のGalaxy Z Flip6に搭載されていた「Snapdragon 8 Gen 3」と同程度の性能しか示せなかったと報じられています。
もしこれが事実であれば、最新モデルでありながら、チップ性能の面では大きなアドバンテージがない可能性が出てきます。価格がそこまで下がらないのであれば、性能面での妥協はユーザーにとって受け入れがたいポイントとなるかもしれません。
Galaxy Z Flip FEは「待ち」か?注目される価格と性能のバランス

今回のリーク情報がすべて真実だとすれば、Galaxy Z Flip FEは「手頃な価格の折りたたみスマホ」というよりは、「少しだけ価格を抑えた準フラッグシップ機」という位置づけになるのかもしれません。ストレージオプションが128GBと256GBの2種類に絞られている点も、コストと性能のバランスを考慮した結果と考えられます。
もちろん、これらはあくまでリーク情報であり、サムスンからの正式発表を待つ必要があります。しかし、「Fan Edition」という名前に大きな期待を寄せていたユーザーにとっては、価格とチップ性能の両面で、少し慎重にならざるを得ない情報と言えるでしょう。
今年発表される予定のGalaxy Z Fold7、Galaxy Z Flip7と共に、このGalaxy Z Flip FEがどのような最終仕様と価格で登場するのか。そして、Exynosチップの真の実力は如何に。サムスンの次なる一手から、ますます目が離せません。購入を検討している方は、焦らず公式情報を待ち、価格と性能のバランスをしっかりと見極めることが重要になりそうです。
