2025年のゲーミングタブレット市場に、新たな風が吹き込もうとしています。スマートフォンに匹敵する携帯性を持ちながら、大画面で没入感のあるゲーム体験を可能にする「コンパクトゲーミングタブレット」。その市場で絶対的な人気を誇るLenovoの「Legion Y700」シリーズに、真っ向から勝負を挑む刺客が現れました。その名は「RedMagic ゲーミングタブレット 3 Pro」。
ゲーミングスマホの雄として知られるRedMagicが、満を持して投入する初のコンパクトタブレットです。
「新しいRedMagicと、実績のあるLegion Y700、結局どっちを選べばいいの?」 「スペックだけじゃわからない、実際の使い勝手やゲーム体験の違いが知りたい」
この記事は、そんなあなたの疑問に完全にお答えするための徹底比較ガイドです。両者のデザイン、スペック、そしてゲーム体験を左右するであろう隠れた違いまで、素人の視点から深く、そして分かりやすく解説していきます。
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RedMagicゲーミングタブレット3 Pro最新情報まとめ

1. 新たな挑戦者「RedMagic ゲグタブレット 3 Pro」とは?
まずは、今回発表されたばかりの注目の新星「RedMagic ゲーミングタブレット 3 Pro」(以下、RedMagic 3 Pro)について、現在公開されている情報からその魅力に迫ってみましょう。
● ゲーミングを知り尽くしたRedMagicの血統
RedMagicは、ZTE傘下のゲーミングデバイス専門ブランド「Nubia」が展開しています。eスポーツの最前線で戦うプロゲーマーの要求に応えるべく、常に最高のパフォーマンスと革新的な機能を追い求めてきました。
特に、スマートフォンに内蔵された冷却ファンや、感圧式のショルダートリガーといった独自の機能は、多くのモバイルゲーマーから絶大な支持を得ています。RedMagic 3 Proは、そんな同社が長年培ってきたゲーミングデバイス開発のノウハウを、コンパクトタブレットという新たなフィールドに注ぎ込んだ意欲作なのです。
● コンセプトは「ポケットに収まる小型タブレット」
RedMagicが公開した情報によると、このタブレットのコンセプトは「ポケットに収まる小型タブレット」。これは、単に小さいというだけでなく、いつでもどこでも、最高のゲーム環境を持ち運べるという強い意志の表れです。
デザインは、昨年発売された12.1インチの「RedMagic Novaゲーミングタブレット」の意匠を受け継ぎつつ、ベゼルをよりスリム化。スタイリッシュさと没入感を両立させています。メタル製の筐体は、RedMagicらしい赤のアクセントが映える、攻撃的かつ洗練されたデザインになることが予想されます。

● ライバルを上回る基本スペック
RedMagic 3 Proの心臓部には、QualcommのハイエンドSoC(プロセッサ)である「Snapdragon 8 Elite」が搭載されることが明らかになっています。これは、競合であるLegion Y700(2024年モデル)と同じチップですが、RedMagicはここからさらに一歩踏み込んできます。
ディスプレイはLegion Y700の8.8インチをわずかに上回る9インチ。この0.2インチの差が、ゲームプレイ中の視認性や操作性にどのような影響を与えるのか、非常に興味深いポイントです。
さらに、バッテリー容量は8,240mAhと、Legion Y700の7,600mAhを大きく上回ります。これは、長時間のゲームプレイや動画視聴において、明確なアドバンテージとなるでしょう。RedMagicの高速充電技術「Magic Flash」が搭載されれば、充電時間も大幅に短縮されるはずです。
Geekbenchのスコアが非常に良好であったという噂も、そのパフォーマンスへの期待を裏付けています。RedMagic独自の冷却システムとソフトウェアチューニングによって、同じSoCを搭載するライバルを凌駕する性能を発揮する可能性は十分に考えられます。
2. 王者の風格「Lenovo Legion Y700 (2024)」の実力

対する「Lenovo Legion Y700 (2024)」(以下、Legion Y700)は、もはや説明不要のコンパクトゲーミングタブレットの王者です。初代モデルから高い評価を受け、着実に進化を遂げてきました。
● 完成されたサイズ感とバランス
Legion Y700の最大の魅力は、その「絶妙なサイズ感」にあります。8.8インチというディスプレイサイズは、スマートフォンでは得られない迫力と、10インチ以上のタブレットにはない取り回しの良さを両立した、まさに黄金比と言えるでしょう。
多くのユーザーが「このサイズがベスト」と評価しており、後継機でもこのサイズが踏襲されていることが、その完成度の高さを物語っています。
● 安定したパフォーマンスとエコシステム
Lenovoは、PCの世界で長年培ってきた高い技術力と信頼性をタブレットにも活かしています。Legion Y700も例外ではなく、Snapdragon 8 Eliteの性能を安定して引き出すための優れた設計が施されています。
また、Lenovo独自のゲーミング機能「Legion Realm」は、ゲームの起動からパフォーマンス設定、情報収集までをシームレスに行える強力なプラットフォームです。PCや他のLegionデバイスとの連携もスムーズで、Lenovo製品で揃えることで、より快適なゲーム環境を構築できます。
● 第4世代としての確実な進化
最新モデルでは、プロセッサの刷新はもちろん、ディスプレイの品質やスピーカーの音質など、細部にわたるブラッシュアップが図られています。USB-Cポートを2基搭載し、充電しながらでも有線イヤホンやコントローラーを接続しやすいといった、ゲーマー目線の配慮も健在です。
市場で確固たる地位を築いてきたLegion Y700は、まさに「失敗しない選択肢」と言えるでしょう。
3. スペック比較表:一目でわかる両者の違い
現時点で判明している情報と、これまでの製品からの推測を基に、両者のスペックを比較してみましょう。
スペック項目 | RedMagic ゲーミングタブレット 3 Pro | Lenovo Legion Y700 (2024) | 比較 |
---|---|---|---|
SoC (プロセッサ) | Snapdragon 8 Elite (標準版) | Snapdragon 8 Elite (標準版) | 互角 |
ディスプレイ | 9インチ | 8.8インチ | RedMagicがわずかに大きい |
バッテリー容量 | 8,240mAh | 7,600mAh | RedMagicが大容量 |
冷却システム | 高性能冷却システム搭載(予想) | 最適化された冷却システム | RedMagicの冷却性能に期待 |
デザイン | RedMagicゲーミングデザイン、スリムベゼル | 実績のあるコンパクトデザイン | 好みが分かれるポイント |
発売日(中国) | 2025年6月11日 | 2024年5月発売 | RedMagicが最新モデル |
独自機能 | ショルダートリガー、ゲームスペース(予想) | デュアルUSB-Cポート、Legion Realm | それぞれに独自の強み |
※RedMagic 3 Proのスペックには、今後の公式発表で変更される可能性のある予想が含まれています。
4. 【徹底比較】ゲーム体験を左右する5つのポイント

スペック表だけでは見えてこない、実際のゲーム体験を左右するであろう5つの重要なポイントで、両者を深く比較考察します。
① パフォーマンス:同じSoCでも差は出るのか?
両者とも「Snapdragon 8 Elite」を搭載しており、基本的な処理性能は同等レベルです。しかし、ゲーミングデバイスにおいて真に重要なのは、その性能を「いかに持続させられるか」という点です。
高負荷なゲームを長時間プレイすると、SoCは発熱し、性能を維持するためにパフォーマンスを落とす「サーマルスロットリング」という現象が発生します。ここで鍵を握るのが**「冷却性能」**です。
RedMagicは、ゲーミングスマホで培った強力な冷却技術が最大の武器です。内蔵ファンや大型のベイパーチャンバーを組み合わせた「ICEマジック冷却システム」は、他社の追随を許さないほどの冷却性能を誇ります。この技術がRedMagic 3 Proにも応用されるのであれば、同じSoCでもLegion Y700より高いパフォーマンスを長時間維持できる可能性が非常に高いと言えます。
一方、Legion Y700もファンレスながら優れた熱設計がなされています。しかし、極限のパフォーマンスを求めるのであれば、物理的な冷却機構を持つRedMagicに軍配が上がるかもしれません。
② ディスプレイ:わずか0.2インチの差が意味するもの
RedMagic 3 Proの9インチ、Legion Y700の8.8インチ。このわずか0.2インチ(約5mm)の差は、ゲーム体験にどう影響するでしょうか。
画面が大きいことのメリットは、視認性の向上です。敵キャラクターやUIのテキストなどがより大きく表示されるため、特にマップが広く情報量の多いMMORPGや、精密な操作が求められるFPS/TPSにおいて有利に働く可能性があります。
一方で、本体サイズがわずかに大きくなるため、携帯性や手の小さいユーザーの持ちやすさという点では、Legion Y700の絶妙なサイズ感に分があるかもしれません。
リフレッシュレートや解像度、輝度といった詳細なスペックはまだ不明ですが、両者とも120Hz以上の高リフレッシュレートに対応してくることは確実でしょう。最終的なディスプレイ品質の比較は、実機のレビューを待つ必要があります。

③ バッテリーと充電:スタミナ勝負の行方
バッテリー容量は、RedMagic 3 Proが8,240mAh、Legion Y700が7,600mAhと、RedMagicが約8%上回っています。これは、単純により長いプレイ時間を実現することを意味します。
外出先で充電環境がない場合や、長時間の移動中にゲームや動画を楽しむ際には、この差は非常に大きく感じられるでしょう。
さらに注目したいのが充電速度です。RedMagicは66Wや80Wといった超高速充電技術をスマートフォンに採用してきました。もしRedMagic 3 Proにも同等レベルの高速充電が搭載されれば、大容量バッテリーの弱点である充電時間の長さを見事にカバーできます。Legion Y700も高速充電に対応していますが、RedMagicがこの点で優位に立つ可能性は高いと見ています。
④ 操作性と独自機能:ゲーマーのためのこだわり
タブレットでのゲームプレイにおいて、操作性は非常に重要です。RedMagicのゲーミングスマホの代名詞ともいえる「ショルダートリガー」が、このタブレットに搭載されるかどうかは大きな注目点です。もし搭載されれば、画面をタップする指の数を減らし、より快適で有利な操作が可能になります。
対するLegion Y700は、デュアルUSB-Cポートが大きな強みです。横持ちでゲームをプレイする際に、充電ケーブルが邪魔にならない位置のポートを使ったり、充電しながら有線コントローラーを接続したりと、非常に実践的な設計です。
ソフトウェア面では、RedMagicの「ゲームスペース」とLenovoの「Legion Realm」が、それぞれの思想を反映した機能を提供してくるでしょう。どちらもゲームに特化したランチャーですが、カスタマイズ性や連携機能で差が出てくるかもしれません。
⑤ デザインと携帯性:どちらを「持ち運びたい」か
RedMagic 3 Proは「ポケットに収まる」と謳っていますが、9インチというサイズを考えると、さすがに一般的なズボンのポケットは難しいでしょう。しかし、カバンに入れて気軽に持ち運べる携帯性を重視していることは間違いありません。スリムベゼルとRedMagicらしいゲーミングデザインは、所有欲を満たしてくれる先進的なルックスです。
一方、Legion Y700は、その完成されたサイズ感と比較的落ち着いたデザインで、ゲーム以外の用途、例えば電子書籍や動画視聴などでもシーンを選ばずに使いやすいというメリットがあります。
どちらのデザインを好むか、そしてどちらのサイズ感が自分のライフスタイルに合っているかが、選択の決め手の一つになるでしょう。

まとめ
さて、ここまで「RedMagic ゲーミングタブレット 3 Pro」と「Lenovo Legion Y700 (2024)」を様々な角度から比較してきました。最後に、この記事全体の要点をまとめ、あなたがどちらを選ぶべきかの指針を示します。
● RedMagic ゲーミングタブレット 3 Proは、こんなあなたにおすすめ!
- 1分1秒でも長く、最高のパフォーマンスでゲームをプレイしたい純粋なゲーマー
- 最新・最高のスペックを追い求めるガジェット好き
- より大きな画面と大容量バッテリーによる安心感を重視する人
- RedMagicならではの冷却性能やショルダートリガー(予想)に魅力を感じる人
- 他の人とは違う、先進的で攻撃的なデザインのデバイスを持ちたい人
RedMagic 3 Proは、まさに**「勝利のためのスペック」**を追求したモデルと言えるでしょう。冷却性能やバッテリーといった基礎体力の高さで、ライバルを上回るゲーム体験を提供してくれる可能性を秘めています。
● Lenovo Legion Y700 (2024)は、こんなあなたにおすすめ!
- ゲームも動画も読書も、一台でバランス良くこなしたい人
- 実績と信頼性があり、安心して長く使える製品を選びたい人
- 「これぞコンパクトタブレット」という、完成された絶妙なサイズ感を求める人
- デュアルUSB-Cポートなど、実践的な使いやすさを重視する人
- PCなど他のデバイスとブランドを合わせて、エコシステムを構築したい人
Legion Y700は、長年の実績に裏打ちされた「揺るぎない安定感と完成度」が魅力です。尖った性能よりも、あらゆるシーンで高い満足度を得られる優等生的な存在と言えます。
結論として、コンパクトゲーミングタブレット市場は、この2つの強力な選択肢によって、新たな時代を迎えることになります。
RedMagic 3 Proの登場は、間違いなくこのカテゴリをさらに活性化させるでしょう。6月11日の正式発表では、価格や未公開の詳細スペックが明らかになります。その情報次第では、勢力図が一気に塗り替わる可能性も十分にあります。
