Android 17をベースとしたSamsungの最新OS「One UI 9」の配信が始まった。Galaxy S26シリーズを皮切りに順次提供が進んでいるが、ただアップデートボタンを押すだけで端末が安全になるわけではない。最新のセキュリティ機能の多くは、ユーザー自身で設定の奥深くへアクセスし、手動でスイッチをオンにしなければ全く機能しないのだ。
最大の目玉である「通話詐欺検出機能」は、まさにその典型。GoogleのGeminiモデルが通話内容を解析し、詐欺特有のパターンを検知して即座に警告を発する。米国に続き日本でも実装されたのは朗報だが、これもデフォルトではオフ。
AIが通話を常に監視するという性質上、ユーザーの明確な同意が必要なためだ。競合のPixelシリーズでも同様の措置が取られており、強力なAI機能とプライバシー保護のジレンマが伺える。
物理的な持ち逃げに対抗する盗難防止機能群も見逃せない。ひったくり特有の動きを検知して瞬時に画面をロックする機能や、オフライン状態での不正操作ブロックなど、防犯性能は飛躍的に向上した。しかし、これらも初期設定のままでは眠ったままだ。設定画面のセキュリティ項目から盗難保護の領域へ進み、アカウント連携を含めた有効化の手続きが不可欠となる。
さらに厄介なのが、端末の世代による挙動の違いである。
不正なアプリやUSB経由の攻撃を遮断する「自動ブロッカー」。Galaxy Z Fold8などのOne UI 9ネイティブ搭載機では最初からオンになっている。ところが、Galaxy S24などの従来機からOSをアップデートした場合、以前の設定がそのまま引き継がれる。つまり、これまで機能がオフになっていた端末は、最新OSにしても無防備な状態が継続する。
パスワード間違いに対するロック画面のポリシーも同様だ。最新仕様では、入力を13回連続で間違えると端末が永久ロックされ、工場出荷状態へのリセット以外の復旧手段が絶たれるという非常に厳しい措置が敷かれた。ただ、これもアップデート組には即座に適用されない。以前のポリシーが維持されるため、新基準の強固なロックシステムを適用するには、一度端末を自ら初期化するという高いハードルを越えなければならない。
Source:NotebookCheck


