耳を塞がないオープンイヤー市場へ、Vivoが真っ向から勝負を仕掛けてきた。中国で正式発表された同社初のクリップ型ワイヤレスイヤホン「Vivo Buds Clip」だ。先行するファーウェイのFreeClipシリーズが築いた牙城に対し、Vivoは圧倒的なバッテリー持続力と3台同時接続という実用性、そして約104ドル(約1.5万円)からの攻撃的な価格で切り込む。
クリップ型の最大の利点は、外耳に挟み込むだけで周囲の環境音を遮断せず、自然な装着感を得られる点にある。Buds Clipは片耳わずか5.2g。柔軟な形状記憶チタン製ブリッジを採用し、長時間の装着でも耳への負担を最小限に抑える設計だ。
ユニークなのは本体に左右の区別がないこと。耳に着けた瞬間に装着位置を自動認識してステレオチャンネルを最適化するため、ケースから取り出す際に左右を確認する煩わしさがない。
音響面も妥協のない作り込みを見せる。20Hzから40kHzまでの広帯域をカバーする12mmデュアルマグネットドライバーを積み、LDACコーデックによるハイレゾワイヤレス再生に対応。臨場感を高める3D空間オーディオや、周囲への音漏れを抑える専用モードまで網羅した。
通話面では骨伝導センサーと2基のビームフォーミングマイク、AIノイズキャンセリングが連動し、強風下や街の雑踏でもクリアな音声を相手に届ける。

何より日常の使い勝手を大きく変えそうなのが、スタミナと接続性の進化だ。単体で10時間、ケース込みで最大42時間というタフネスバッテリーを誇り、わずか10分の充電で3時間の再生をこなす。さらにBluetooth 5.4により最大3台のデバイスとのマルチポイント接続に対応した。スマートフォン、タブレット、PCの3台をシームレスに行き来できる仕様は、競合となるFreeClip 2の2台接続を一歩リードする大きな強みとなる。
もちろん、先行機に軍配が上がる点もある。FreeClip 2がIP57の防塵防水やQiワイヤレス充電を標準装備するのに対し、Buds Clipの本体はIP55にとどまり、Qi充電を利用するには上位モデル(799元/約119ドル)を選ぶ必要がある。また、リアルタイム翻訳やAI音声通知といったスマート機能は、最新のOriginOSを搭載したVivoやiQOO端末との組み合わせが前提となる点には注意したい。
Source:Vivo

