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Xiaomiが放つ次の一手は、単なるスペックの切り売りではなく、デザインによる「感性への訴求」に舵を切った。FCC(連邦通信委員会)の認証を通過した新型タブレット「Poco C Pad」は、世界的な色見本帳で知られるパントン社とのコラボレーションを実現。格安モデルでありながら、所有欲を刺激する異例のカラー戦略を展開しようとしている。
このデバイスの正体は、先日アジア圏でデビューを飾った「Redmi Pad 2 9.7」のグローバルリブランド版だ。中身は質実剛健そのもの。6nmプロセスを採用したSnapdragon 6s 4G Gen 2を心臓部に据え、9.7インチの2K液晶は120Hzの高リフレッシュレートに対応する。特筆すべきは、そのサイズ感だろう。
昨今のタブレットは大画面化が加速し、11インチ超えが主流となる中で、あえて10インチを切る9.7インチを採用。406gという軽量設計と相まって、電子書籍や動画の「ながら視聴」に特化した、かつてのiPadを彷彿とさせる絶妙なハンドリングを実現している。
注目したいのは、カラーバリエーションに「パントン・クールグレー」と「パントン・レッド」を冠した点。これまでローエンド機はコストの制約上、無難なシルバーやブラックに甘んじてきた。
しかしXiaomiは、あえてここにブランド価値を付与することで、同価格帯のライバルが陥る「安っぽさ」という罠を鮮やかに回避している。18Wの充電速度やACアダプターの非同梱といった徹底したコストカットを行いながらも、外装にはアルミニウム合金を採用し、パントンの色を乗せる。この「削るところは削り、魅せるところは魅せる」という緩急こそ、同社が世界市場で独走を続ける真髄と言える。
約140ドル前後と目されるこのモデルが市場に投入されれば、教育現場やカジュアルユーザーの選択肢を大きく広げることになるだろう。高価なフラッグシップだけでなく、手に取りやすい価格帯で「選ぶ楽しさ」を提供する。
このPoco C Padの登場は、停滞気味なローエンド市場に新たな彩りと、激しい競争の火種を投げ込むことになりそうだ。
Source:TheTechOutlook

