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せっかくの休日を、PCの復旧作業で潰すことになりかねない。2026年4月のパッチチューズデーとして配布されたWindows 11の最新アップデート「KB5083769」が、深刻な起動トラブルを引き起こしている。今回の不具合は単なるクラッシュに留まらず、画面がモザイク状に壊れる不気味なブルースクリーン(BSOD)を経て、二度とデスクトップに辿り着けない「デスループ」に陥るのが特徴だ。
対象はWindows 11の24H2および最新の25H2を搭載したマシン。SNSや公式フォーラムでは、インストール後の再起動で画面がピクセル化し、そのままBitLockerの回復画面とBSODを延々と繰り返すという悲鳴が相次いでいる。HP PavilionやDellのデスクトップなど、ハードウェア構成を問わず発生している点も厄介極まりない。
特筆すべきは、アップデート中の挙動そのものが不穏なことだろう。通常のパッチであれば1、2回の再起動で済むはずが、今回のKB5083769は完了までに4回以上の再起動を繰り返すケースが報告されている。
これはOSが内部で整合性を保とうと必死にリトライを繰り返した末の断末魔と言える。また、Microsoftがひっそりと「BitLocker回復モードへの強制移行」を既知の問題に追加した事実も見逃せない。暗号化キーを控えていないユーザーにとって、これはデータ消失に等しい宣告だ。

独自の視点で分析するなら、今回の不具合はカーネル層やドライバの読み込み順序に致命的なバグが潜んでいる可能性が高い。画面のピクセル化はグラフィックスドライバの初期化失敗を示唆しており、それがブートプロセスを破壊している構図が見て取れる。
特にAMD Ryzen環境での報告が目立つが、Intel搭載のDell製品でも同様の症状が出ていることから、特定のベンダーの問題というよりは、Windows本体のブートマネージャー周りの不備と考えるのが自然だ。
現時点でMicrosoftから根本的な修正パッチは提供されていない。もし運良くまだ起動できているのなら、今すぐWindows Updateを7日間、いや最大期間まで停止させるべきだ。もし既にループに嵌まってしまった場合は、回復環境からの「システムの復元」を試みるしかない。それが叶わないなら、最終手段としての初期化が待っている。
OSの安定性を担保すべき月例アップデートが、PCをただの鉄屑に変えてしまう現状は、もはやユーザーに「更新しない自由」を真剣に検討させるレベルに達している。Microsoftには、新機能の追加よりも、まず「普通に起動する」という当たり前の品質を最優先に求めていく時期だろう。早期の修正プログラム、あるいは配信停止の決断が待たれる。
Source:マイクロソフトサポート

