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MacBook Neoを凌駕する液晶?Redmi Book 2026が突きつける挑戦状
Xiaomiが放った最新のRedmi Book 2026シリーズは、ノートPC市場の「当たり前」を疑わせる野心作だ。噂されるMacBook Neoを鮮明に意識したディスプレイ構成は、エントリークラスの基準を一段引き上げるものと言える。しかし、その輝かしい画面の裏には、冷徹なコスト計算と世代交代の狭間で揺れるXiaomiの苦悩も透けて見える。
ラインナップの主役を張る14インチモデルは、1800pの高解像度に加え、500nitsの輝度を確保した。特筆すべきは120Hzのリフレッシュレートだ。いまだに60Hzに甘んじる競合他社のベースモデルと比較すれば、ブラウジング時のスクロールひとつとってもその差は歴然としている。フルDC調光への対応やsRGB 100%のカバー率など、クリエイティブ用途も視野に入れた隙のない仕上がりだ。
一方で、16インチモデルには若干の割り切りが見て取れる。画面サイズこそ拡大されているが、輝度は400nitsに抑えられ、画素密度も低下した。それでいてバッテリー容量は14インチと同じ80Wh。大画面を維持するための消費電力を考えれば、駆動時間の面で一抹の不安が残る。なぜここを共通化したのか、設計思想に疑問を抱かざるを得ない。

心臓部となるプロセッサの選択も、評価が分かれるポイントだ。採用されたのはIntel Core Ultra 5 125H。いわゆるMeteor Lake世代の中核を担うチップだが、2026年というタイミングを考えれば、Panther LakeやLunar Lakeといった次世代チップの不在が悔やまれる。
16GBのLPDDR5Xメモリや1TBの高速ストレージで足回りを固めてはいるものの、処理能力の将来性という点では、上位のProモデルとの明確な壁を感じるのが正直なところだ。
価格設定は5,499人民元(約12万円台)からと、昨今のインフレを鑑みれば十分に戦略的だ。MacBook Neoほどの手軽さはないかもしれないが、ディスプレイ品質を最優先するユーザーにとって、これほど魅力的な選択肢は他にないだろう。
Xiaomiの狙いは明白だ。性能の数値よりも視覚的な満足度で差別化を図り、他社が手を抜くエントリー帯の不満を突く。今後、このディスプレイ競争が他メーカーに波及し、ノートPC市場全体の底上げに繋がるのか。Redmi Book 2026は、単なる安価なラップトップを超えた、市場への挑戦状と言える。


