Huaweiの新作『FreeBuds Pro 5』グローバル版は中国版から大幅劣化…?と落胆する前に読んでほしい。機能は削られてもノイキャン220%向上など基礎体力は怪物級

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Huaweiの最新ハイエンドイヤホン「FreeBuds Pro 5」が、中国での発売から2か月を経てついにグローバル市場に投入された。Galaxy Buds 4 Proの強力な対抗馬として期待を集める製品だ。しかし、手放しでは喜べない。中国版で注目を集めた革新的な機能の多くが、グローバル版では無惨にも削ぎ落とされている。

外観こそ中国版と同じだが、中身はまったく異なる。

最大の痛手は、自社開発のKirin A3チップと独自通信規格「NearLink」の非搭載だ。これにより、中国版の目玉であった4.6MbpsのHi-Resワイヤレスオーディオ再生は幻となり、グローバル版のオーディオストリーミングは半分の2.3Mbpsに留まっている。え…

AI機能の削減も顕著。AI要約やリアルタイム音声文字変換、ボイスレコーダーといった、現代のスマートイヤホンに求められる付加価値が見事に抜け落ちている。一部の機能がHuaweiデバイスに限定されている点も含め、自社エコシステムへの強引な囲い込み戦略が透けて見える。

それでも、オーディオ機器としての基礎体力は極めて高い。

片耳5.5gという軽量ボディに、デュアルDSPとデュアルDACを搭載。10Hzから48kHzまでをカバーするデュアルドライバー構成により、精細なリスニング体験を提供する。デュアルエンジンAIノイズキャンセリングの性能は、先代のFreeBuds Pro 4と比較して最大220%も向上。ヘッドトラッキング対応の空間オーディオやBluetooth 6.0、マルチポイントへの対応など、フラッグシップに相応しいハードウェアスペックは維持している。

項目仕様
重量片耳5.5g
デザイン密閉型、フラットな楕円形ステム
防塵・防水イヤホン:IP57 / 充電ケース:IP54
オーディオデュアルDSP、デュアルDAC、10Hz〜48kHz対応デュアルドライバー
通信Bluetooth 6.0、マルチポイント対応、2.3Mbpsオーディオストリーミング
ノイズキャンセリングデュアルエンジンAIノイズキャンセリング
バッテリー(ANCオン)単体最大6時間 (L2HC/LDAC最大5時間) / ケース併用25時間 (同22時間)
バッテリー(ANCオフ)単体最大9時間 (L2HC/LDAC最大8時間) / ケース併用38時間 (同33時間)
付属品シリコン製イヤーチップ4組

英国で149.99ポンド、欧州で169.99ユーロという価格設定は、4月4日までの割引を含めれば戦略的だ。ハードウェアの完成度は間違いなく一級品。

しかし、ソフトウェアとチップレベルでの露骨なダウングレードは、スペックに敏感な層を失望させるに十分な理由になる。グローバル市場におけるHuaweiの苦しい立ち位置を象徴する、アンバランスな名機。消費者がこの「制限付きの高性能」をどう評価するのか、市場の審判が下るのはこれからだ。

Source:Huawei

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この記事を書いた人

私の始まりはプログラマーとしてシステム開発に携わり、ガジェットの内部構造や技術的な課題を深く理解してきました。その後は営業マンとして、技術が市場でどのように受け入れられ、どのようなニーズがあるのかを現場で学んできました。
この「技術的な解像度の高さ」と「市場における現実的な価値」という二つの視点が、このブログで情報をお届けする上での私の基盤となっています。

ちなみに私のガジェット愛の原点は、初代iPhoneよりもさらに昔、いにしえのPDA『Palm』に遡ります。あの頃の端末は「できないこと」だらけでした。しかし、限られた環境の中で「どうすれば目的を達成できるか」と知恵を絞り、工夫を凝らす作業こそが、私にとって最高の楽しみでした。

長らくは初代iPhoneからの筋金入りApple信者でしたが、進化の速度が凄まじい昨今、フラッグシップの安定感を持つApple製品に加え、多種多様な機能を提供するAndroid端末を深く使い込む機会が増えています。

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