「高音質なワイヤレスイヤホンが欲しい。でも、有名ブランドの製品は高すぎる…」 多くの音楽好きが抱えるこのジレンマに、終止符を打つかもしれない衝撃的な製品が登場しました。その名は、Huaweiの「FreeBuds 7i」。
これは単なる廉価版のイヤホンではありません。AppleのAirPods 4の半額以下という驚異的な価格設定でありながら、空間オーディオやハイレゾ対応、自由自在な音質調整が可能な10バンドEQなど、価格帯の常識を覆すほどのプレミアムな機能を惜しげもなく搭載しています。
果たしてFreeBuds 7iは、ワイヤレスイヤホン市場の勢力図を塗り替える「ゲームチェンジャー」となり得るのか。この記事では、その驚くべきスペックを深掘りし、王者AirPodsと比較しながら、FreeBuds 7iがなぜ「買い」なのか、その理由を徹底的に解き明かしていきます。


FreeBuds 7iの最新情報まとめ

もはや価格破壊。常識を疑うほどの戦略的プライス
まず何よりも先に触れるべきは、FreeBuds 7iの衝撃的な価格設定です。
Huaweiは中国市場において、このFreeBuds 7iを標準価格599元(約84ドル)、発売記念価格としては499元(約70ドル)で提供すると発表しました。日本円に換算すれば、およそ1万円前後。この価格がどれほど異次元であるかは、比較対象をみれば一目瞭然です。
- Huawei FreeBuds 7i: 約70ドル〜
- Apple AirPods 4: 約140ドル〜
そう、AppleのスタンダードモデルであるAirPods 4の、実に半額以下の価格なのです。ANC(アクティブノイズキャンセリング)を搭載している点で比較すれば、本来はAirPods Pro 2が競合となりますが、そちらと比べると価格差はさらに広がります。
「安かろう悪かろう」という言葉がありますが、FreeBuds 7iの真の凄さは、この価格帯からは到底想像できないほどの高品質な機能を搭載している点にあります。

「音」への妥協なき追求。1万円で手に入るハイレゾ体験
イヤホンの本質は、言うまでもなく「音」です。FreeBuds 7iは、この最も重要な部分において一切の妥協を見せません。
心臓部には11mmの大口径ダイナミックドライバーを搭載し、再生周波数帯域は20Hz~40kHzというワイドレンジをカバー。これは、高音質の証である「Hi-Res Audio Wireless」認証を取得していることからも、その実力の高さが伺えます。
さらに注目すべきは、高級機でも一部のモデルにしか搭載されていない「10バンドEQ(イコライザー)」の存在です。これは、低音から高音までを10の帯域に分割し、それぞれの音量をユーザーの好みに合わせて細かく調整できる機能。つまり、「もっとボーカルを際立たせたい」「ライブのような迫力ある重低音が欲しい」といった、一人ひとりの理想のサウンドを、まるでプロのエンジニアのように作り込めるのです。
対応コーデックも、iPhoneユーザー向けのAACはもちろん、Androidユーザー待望のハイレゾコーデック「LDAC」にも対応。まさに全方位に隙のない仕様と言えるでしょう。(※Huawei独自の高音質コーデック「L2HC 2.0」にも対応しますが、こちらはHarmonyOS 3以降を搭載した一部のHuaweiデバイス限定の機能です)

もはや高級機の証。空間オーディオとクリアな通話品質
FreeBuds 7iの魅力は、ピュアな音質だけにとどまりません。昨今のトレンド機能をしっかりと押さえている点も、このイヤホンの価値を大きく高めています。
その筆頭が「空間オーディオトラッキング機能」です。音楽や映画のサウンドが、まるで自分の周りの空間から鳴り響いているかのような、圧倒的な没入感を提供します。頭の動きに合わせて音の聞こえる方向が追従するため、その場にいるかのような臨場感を味わうことができます。
また、Web会議や通話が増えた現代において、マイク性能はイヤホン選びの重要なポイントです。FreeBuds 7iは、合計3つのマイクを搭載。そのうちの一つは「骨伝導マイク」と称され、顎の骨の振動から直接あなたの声を拾い上げます。これにより、騒がしい場所でも周囲の雑音を効果的にカットし、自分の声だけをクリアに相手へ届けることが可能です。
もちろん、アクティブノイズキャンセリング(ANC)も搭載。通勤中の電車の騒音やカフェの喧騒をすっと消し去り、自分だけの静かな空間で音楽に集中できます。

日常使いに便利な基本性能も抜かりなし
日々のパートナーとして活躍するワイヤレスイヤホンは、使い勝手の良さも重要です。FreeBuds 7iは、その点でもユーザーの期待に応えます。
- バッテリー
ANC有効時で最大5時間、ANCをオフにすれば最大8時間の連続再生が可能。充電ケースを併用すれば、ケースを3回フル充電できるだけの容量を確保しており、数日間の外出でも安心です。 - 接続性
最新規格であるBluetooth 5.4に対応し、安定した接続を実現。さらに、PCとスマートフォンなど、2台のデバイスに同時に接続できる「マルチデバイス接続」にも対応しているため、デバイス間のシームレスな切り替えが可能です。 - 防滴性能
IP54認証を取得しており、ワークアウト中の汗や突然の小雨程度なら心配無用です。

最大の焦点。日本での発売はいつになるのか?
これだけのスペックを誇るFreeBuds 7iですが、現時点では中国市場限定での発売となっており、日本を含む海外での展開については公式なアナウンスはありません。
しかし、Huaweiはこれまでも多くの優れたオーディオ製品をグローバル市場、そして日本市場に投入してきた実績があります。これほどの注目度と競争力を持つ製品を、中国国内だけに留めておくとは考えにくいでしょう。
過去の例から推測するに、数ヶ月以内にはグローバル版が発表され、その後、技術基準適合証明(技適)の取得などを経て、日本市場にも投入される可能性は十分にあると考えられます。今後の続報から目が離せません。

まとめ
Huaweiが放つ「FreeBuds 7i」は、単なる低価格イヤホンという言葉では片付けられない、まさに市場のルールを変えかねないポテンシャルを秘めた製品です。
「AirPodsの半額以下」というキャッチーな価格でありながら、その中身はハイレゾ対応の本格的な音質、空間オーディオや高性能な通話マイクといった先進機能、そして使い勝手の良い基本性能と、どこを見ても妥協がありません。特に、自分だけの音を追求できる10バンドEQの搭載は、音楽を深く楽しみたいユーザーにとって、価格以上の価値をもたらすでしょう。
