「よーし、今日はiPadでじっくりゲームでもやるか!」と意気込み、PS5のDualSenseコントローラーを手に取る。…でも、頭をよぎるのは、あの地味に面倒な「再ペアリング」の作業。PS5との接続を一度切って、iPadとペアリングし直して、終わったらまたPS5に…。この小さな一手間が、せっかくのゲームへの情熱にそっと水を差す瞬間、あなたにも経験がありませんか?
もし、その答えが「YES」なら、朗報です。ソニーがPS5のベータアップデートで、私たちゲーマーが長年待ち望んだ”あの機能”をついに実装しました。それは、DualSenseコントローラーを最大4台のデバイスと同時にペアリングし、ボタン一つで瞬時に切り替えられるという、まさに「神アップデート」。
特に、iPhoneやMac、Apple TVといったApple製品を愛用するあなたにとって、これは単なる利便性の向上ではありません。あなたのゲームライフそのものを、よりシームレスで、より豊かな体験へと変貌させる、大きな一歩となるでしょう。この記事では、その全貌と、あなたの日常をどう変えるのかを、余すところなくお伝えします。


PS5 コントローラーに神アプデ到来!?

ついに解放される「再ペアリングの呪縛」。DualSenseの新機能が解決すること
これまで、多くのゲーマーにとってDualSenseコントローラーは、最高のゲーム体験を提供してくれる最高の相棒でした。しかし、その相棒には一つだけ、悩ましい癖がありました。それは、一度に一つのデバイスとしか仲良くできない、いわば「一途すぎる」性格です。
- PS5で遊んだ後、MacのSteamゲームをプレイしたい → 再ペアリングが必要
- 出先でiPhoneのApple Arcadeを楽しみたい → 再ペアringuが必要
- リビングのApple TVで家族とゲームをしたい → 再ペアリングが必要
この「再ペアリングの呪縛」は、私たちの貴重なゲーム時間を少しずつ削り取り、デバイスをまたいでゲームを楽しむという現代的なプレイスタイルの前に、見えない壁として立ちはだかっていました。
しかし、ソニーが発表したPS5の最新ベータアップデートに含まれる新機能が、この壁をいとも簡単に打ち砕いてくれます。
【新機能の核心】
- 最大4台のデバイスを同時登録
PS5本体はもちろん、PC、Mac、スマートフォン、タブレットなど、お気に入りのデバイスを最大4台までコントローラーに記憶させることが可能に。 - ボタン操作で瞬時に切り替え
登録したデバイス間を、複雑な設定画面を開くことなく、コントローラーのボタン操作だけで瞬時に行き来できます。
これは、テレビのリモコンで入力切替をするような感覚です。これまでデバイスごとにコントローラーを用意していたり、その都度設定に時間をかけていたのが嘘のように、ストレスフリーな環境が手に入るのです。
新しいペアリング&切り替え方法を完全ガイド

「便利そうなのはわかったけど、設定が難しいんじゃないの?」
ご安心ください。ソニーはこの新機能を、誰でも直感的に使いこなせるようにデザインしています。新しくデバイスをペアリングする方法と、登録済みデバイスを切り替える方法は、以下の通りです。
【新しいデバイスのペアリング方法】
- ペアリングしたいデバイスのBluetooth設定画面を開きます。
- DualSenseコントローラーの「PSボタン」と、登録したいスロットに対応する「アクションボタン(△、◯、×、□のいずれか)」を同時に5秒間長押しします。
- コントローラー中央のライトバーが点滅し、ペアリングモードに入ります。
- デバイスの画面に表示された「DualSense Wireless Controller」を選択すれば、ペアリング完了です。
アクションボタンが、どのデバイスを登録したかの「記憶の場所」になる、と考えると分かりやすいでしょう。
【登録済みデバイスの切り替え方法】
切り替えたいデバイスに対応する「PSボタン」と「アクションボタン」の組み合わせを、3秒以内に押すだけ。
たったこれだけです。例えば、「三角ボタンにPS5」「丸ボタンにMac」を登録しておけば、PSボタンと三角を押せばPS5に、PSボタンと丸を押せばMacに、瞬時に接続先が切り替わります。
コントローラー中央下部にあるプレーヤーインジケーター(小さなLEDライト)が、現在どのスロット(1〜4)に接続しているかを教えてくれるので、迷うこともありません。1番のスロットならライトが一つ、2番なら二つ点灯する、という親切設計です。
iPhoneからVision Proまで、広がるゲーム体験

今回のアップデートが、なぜ特にAppleユーザーにとって「革命的」と言えるのでしょうか。それは、Apple自身が自社プラットフォームにおけるゲーム体験の向上に力を入れており、その広告などでDualSenseコントローラーを積極的に推奨してきた背景があるからです。
このアップデートにより、AppleデバイスとDualSenseの親和性は、もはや「公式パートナー」と呼べるレベルにまで高まります。
- iPhone/iPad
通勤中の電車で『原神』をプレイし、家に帰ったらシームレスに大画面のPS5で続きを再開。モバイルゲームと据え置きゲームの境界線が、さらに曖昧になります。 - Mac
AAAタイトルのネイティブ移植版や、GeForce NOWのようなクラウドゲーミングサービスを、慣れ親しんだ最高のコントローラーで心ゆくまで楽しめます。作業用のMacが、一瞬で本格的なゲーミングマシンに変身します。 - Apple TV
リビングのテレビを、家族や友人と楽しむゲームコンソールへと進化させます。Apple Arcadeの豊富なタイトルを大画面でプレイする体験は、格別です。 - Apple Vision Pro
そして、未来のデバイスであるVision Pro。複合現実空間に広がるゲームの世界を、触覚フィードバックまで備えた物理コントローラーで操作する。これは、まだ誰も見たことのない、新しい没入体験の扉を開くことになるでしょう。
ソニーとApple、二つの巨人が意図せずして生み出したこの強力なタッグは、私たちのゲーム環境を再定義し、デバイスの垣根を越えた、真のクロスプラットフォーム体験を実現してくれるのです。

未来を見据えたソニーの哲学。「Road to Zero」と省電力モード
今回のアップデートは、単なる機能追加に留まりません。ソニーが目指す未来への哲学も垣間見えます。同時に搭載される「省電力モード」は、PS5のゲームが環境に与える影響を少しでも減らそうという試みの一つです。
これは、ソニーが掲げる2040年までのカーボンニュートラル達成計画「Road to Zero」の一環であり、私たちがゲームを楽しむその裏側で、企業としての社会的責任を果たそうとする真摯な姿勢の表れと言えるでしょう。お気に入りの機能が、地球環境にも配慮されている。そう考えると、少しだけ誇らしい気持ちでゲームをプレイできるかもしれませんね。
【まとめ】
今回発表されたDualSenseコントローラーの複数デバイスペアリング機能は、単なる「便利なアップデート」という言葉では片付けられない、大きな可能性を秘めています。
これまでデバイスの数だけ存在していた「見えない壁」と「小さなストレス」を取り払い、私たちのゲーム体験を、より滑らかで、より自由なものへと解き放ってくれる、まさに”解放”のアップデートです。
ボタン一つでPS5とMac、そしてiPhoneを自由に行き来できる未来。それは、ゲームをプレイする場所や時間、スタイルそのものを、私たちユーザーが主体的にデザインできる時代の到来を意味します。
この機能は現在ベータ版であり、今後数ヶ月以内に全世界のユーザーに届けられる予定です。あなたの手元にあるDualSenseコントローラーが、ただのゲームコントローラーから、あらゆるデバイスを繋ぐ「魔法の杖」に変わる日は、もうすぐそこまで来ています。
