透明なデザインと独特の世界観で、ガジェット市場に新たな風を吹き込み続ける「Nothing」。スマートフォンやイヤホンで熱狂的なファンを獲得してきた彼らが、ついに次なる一手として初のオーバーイヤーヘッドホン市場に参入します。
その名も「Nothing Headphone (1)」。
メーカー自らが「AppleのAirPods Maxをターゲットにする」と公言し、その上で「はるかに低価格で、性能は上回る」という、極めて野心的な目標を掲げたことで、発表前から大きな注目を集めていました。
そして今回、そのベールに包まれていた具体的な価格と発表日が、信頼性の高いリーク情報によって明らかになりました。この記事では、リークされた最新情報を基に「Nothing Headphone (1)」が一体どのような製品なのか、価格、発売日、そして最大のライバルとなるであろうSonyやAppleの製品とどう戦っていくのかを、徹底的に深掘りしていきます。
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Nothing Headphone (1)の最新情報まとめ

ついに登場!「Nothing Headphone (1)」とは?
まずは、「Nothing Headphone (1)」がどのような立ち位置の製品なのかを確認しておきましょう。
Nothingは、これまでインナーイヤー型のイヤホン「ear」シリーズで、その高いデザイン性と優れた音質、そして巧みな価格設定で成功を収めてきました。今回の「Headphone (1)」は、同社にとって満を持して市場に投入する初のオーバーイヤー(耳を覆うタイプ)ヘッドホンとなります。
彼らが挑戦状を叩きつけた相手は、オーバーイヤーヘッドホン市場の絶対王者「Apple AirPods Max」。しかし、Nothingの戦略は単なる模倣ではありません。彼らは「AirPods Maxを超える体験を、もっと手に入れやすい価格で提供する」という、極めて挑戦的な目標を掲げているのです。
この大胆不敵な宣言だけで、ガジェット好きならずとも期待せずにはいられないでしょう。
【速報】リークされた価格と発表日!日本での価格はどうなる?

今回、信頼性の高いリーカーとして知られるbillbil-kun氏が、フランスのメディアDealabsにて、ほぼ確定情報とされる価格と発表日をリークしました。
衝撃の価格:299ユーロでハイエンド市場に殴り込み
リークによると、「Nothing Headphone (1)」のヨーロッパでの販売価格は299ユーロになるようです。
現在の為替レート(2025年6月時点、1ユーロ=約170円)で単純計算すると、約50,800円となります。Nothingのこれまでの日本での価格設定は、欧州価格から比較的素直に換算される傾向にあります。そのため、日本での正式な販売価格は、4万円台後半から5万円台前半に設定される可能性が非常に高いと予想されます。
この価格設定が、いかに「戦略的」であるかは、後述するライバル製品との比較で明らかになります。
発表日と発売日:7月1日に登場、ただし…
発表日は、2025年7月1日。 しかも、同社の次期スマートフォン**「Nothing Phone (3)」と同時に発表される**と見られており、Nothingにとって非常に重要な一日となりそうです。
ただし、注意点が一つあります。発表は7月1日ですが、以前の噂では「実際の販売(配送)開始は9月30日になる」とも示唆されていました。つまり、発表後すぐには手に入らず、数ヶ月待つ必要があるかもしれない、という点は心に留めておくべきでしょう。
ライバルはどれ?価格帯から見るガチンコ比較

「Nothing Headphone (1)」の予想価格帯である「5万円前後」は、オーバーイヤーヘッドホン市場において最も競争が激しい、いわゆる「ハイエンド激戦区」です。この戦場で、彼らが誰と戦うことになるのかを見ていきましょう。
製品名 | 想定価格帯(日本円) | 主な特徴 |
---|---|---|
Nothing Headphone (1) | 約50,000円前後 | (予想)デザイン性、コストパフォーマンス、新体験 |
Sony WH-1000XM5 | 約50,000円~55,000円 | 業界最高クラスのノイズキャンセリング、高音質、安定した機能性 |
Bowers & Wilkins Px8 | 約100,000円以上 | ラグジュアリーなデザインと素材、卓越したオーディオ性能 |
Apple AirPods Max | 約85,000円 | Appleエコシステムとのシームレスな連携、空間オーディオ、高品質 |
Bang & Olufsen Beoplay H100 | 約100,000円以上 | 北欧デザインの極致、プレミアムな素材感 |
この表から分かるように、「Nothing Headphone (1)」は、Sonyの絶対的エース「WH-1000XM5」と真っ向から価格帯で衝突します。 一方で、メーカーが目標に掲げる「AirPods Max」や、B&W、B&Oといった高級オーディオブランドの製品とは、3万円以上の大きな価格差があります。
Nothingの戦略は明確です。 「AirPods MaxやB&Wのような高級機に匹敵する、あるいはそれ以上の体験価値を、Sonyのヘッドホンとほぼ同じ価格で提供する」 これが実現できれば、市場のパワーバランスを大きく変える”ゲームチェンジャー”となり得ます。
デザインと操作性への”挑戦” – Nothingらしさは健在か?

Nothingの製品といえば、その唯一無二のデザインが魅力です。今回の「Headphone (1)」も、その期待を裏切らないものになりそうです。
競合とは一線を画すデザイン
公開されたティーザー動画では、「競合製品とは大きく異なる印象的なデザイン」になることが示唆されています。Nothingの代名詞である透明なパーツや、ミニマルで洗練された造形がヘッドホンというキャンバスの上でどのように表現されるのか、非常に楽しみです。カラーバリエーションは、白、グレー、黒の3色が用意されるとのことで、ファッションやライフスタイルに合わせて選べる点も嬉しいポイントです。
操作性は「慣れ」が必要?触覚式ボタン
一方で、少し気になる情報もあります。それは、再生や音量調整に使われるボタンの仕様です。 リークによると、ボタンは「触覚式」で、「形状が統一されている」とのこと。これは、デザイン上の美しさやミニマルさを追求した結果だと思われますが、ユーザーにとっては「どのボタンがどの機能か」を指先の感覚だけで判断し、操作を覚える必要があります。
多くのヘッドホンが、ボタンの形状や配置を変えることで直感的な操作を可能にしている中、Nothingのこのアプローチは、デザイン性を優先した「挑戦」と言えるでしょう。この点がユーザーに受け入れられるかどうかは、評価が分かれるポイントになるかもしれません。

【まとめ】
今回明らかになった「Nothing Headphone (1)」のリーク情報は、単なる新製品の噂にとどまらない、市場全体への「挑戦状」と言えます。
「Sonyのフラッグシップ機とほぼ同価格で、AppleのAirPods Maxを超える体験を目指す」
この野心的な目標を掲げ、Nothingならではの卓越したデザイン性を武器に、オーバーイヤーヘッドホンという激戦区に真正面から乗り込んできます。リークされた「299ユーロ」という価格は、彼らの本気度と自信の表れに他なりません。
もちろん、音質、ノイズキャンセリング性能、装着感といった、ヘッドホンとしての基本的な実力が伴っていなければ、この挑戦は成功しません。また、デザインを優先した結果かもしれない統一形状のボタンなど、実際に使ってみないと分からない懸念点も存在します。
初めてのヘッドホンで5万円以上っていうのは、結構チャレンジですよね。イヤホンのイメージを考えると、結構ノリの良いチューニングをしてくれるのではないかと思いますが、、、それでもちょっと高いかな。3万円ぐらいで様子見とかしても良かったんじゃないですかね?
