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携帯ゲーム機市場の勢力図が根本から覆る兆しを見せている。ソニーが開発中と噂される次期PlayStation Portal(PSP)が、AMDの次世代GPUアーキテクチャ「RDNA 5」を事実上独占する可能性が浮上した。他社が旧世代チップに甘んじる中、グラフィック性能で市場を置き去りにする。そんな劇的なシナリオが現実味を帯びてきた。
事の発端は、技術解析メディアDigital Foundryが発信した情報。ソニーは次期携帯ゲーム機向けに、RDNA 5に関する特権的なポジションを握っているという。
これは単なる企業間の蜜月を意味するものではない。背景にあるのは、高騰を続けるTSMCの製造コストと、AMD側のシビアなリソース配分方針。最先端の専用SoCを開発するにあたり、AMDは顧客に対して最低1000万個レベルという莫大な供給保証を求めているとされる。
ライバルであるマイクロソフトは、Xbox携帯機向けの専用SoCにおいて、この巨大なロット数を「リスクが高すぎる」と判断したとの見方が強い。結果として、ソニーだけが莫大な初期投資と販売リスクを引き受け、次世代アーキテクチャの果実を独り占めする構図が浮かび上がる。
現在、ASUSのROG AllyやLenovoのLegion Goなど、PCベースの携帯ゲーム機が群雄割拠の時代を迎えている。しかし彼らもまた、標準的な市販APUのリリースを待つか、旧世代のRDNA 3.5アーキテクチャに留まるしかない状況だ。RDNA 4のモバイル向け展開が見送られた現状を鑑みれば、RDNA 5を搭載するソニー端末の絶対的な優位性は火を見るより明らか。
開発コードネーム「Canis」と呼ばれるこの次世代機。ストリーミング専用だったPlayStation Portalとは異なり、単体でゲームをネイティブ動作させる本格派だ。16基の演算ユニットに、Zen 6および省電力なZen 6cコアを組み合わせた構成になると囁かれている。バッテリーと排熱という厳しい制約の中で、どれほどの描画性能を叩き出すのか。期待は膨らむばかり。
数千万台単位のロットを確約できる巨大な資本力と、PlayStationという絶対的なブランド力。この両輪が揃うソニーだからこそ打てる、極めて強気なハードウェア戦略。RDNA 5搭載機が実際に投入されれば、携帯ゲーム機のスペック基準は一気に引き上げられる。次世代の覇権をめぐる水面下の駆け引きは、すでに勝負の分水嶺を越えている。
Source:Digital Foundry

