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新型Apple TVとHomePod miniの登場を待ち望むユーザーにとって、もどかしい状況が続いている。
これら新モデルのハードウェアは、すでに昨年時点で準備完了。それでも一向に店頭へ並ばない理由は明確だ。Appleが「Apple Intelligence」を組み込んだ、新しいSiriの開発に極めて難航している。
ソフトウェアのボトルネックが、完成済みハードウェアの出荷をせき止めている。
次期Apple TVは、A17 Proチップと8GBのRAMを搭載すると報じられている。これはApple Intelligenceをデバイス上で駆動するための最低要件をクリアするスペックだ。あわせてWi-Fi 7、Bluetooth 6、ThreadをサポートするN1チップの採用も囁かれている。
一方の次期HomePod miniは、S9以降のチップへの刷新と、新色レッドの追加が控える。
本来なら、3月の新製品ラッシュに紛れて発表されてもおかしくない製品群。現行モデルの流通在庫が少なくなり始めているにも関わらず、Appleは沈黙を貫く。
背景にあるのは、熾烈なAI覇権争いによる焦り。AmazonのAlexaやGoogleのスマートデバイスが生成AIで賢さを増す中、Appleは「旧来の頭脳」のままスマートホーム端末をリリースするリスクを避けた。
単なるスペックアップでは市場の関心を惹けない。よりパーソナライズされた高度なSiriの完成こそが、これからのリビングルームを制する絶対条件。Apple自身がそう判断した何よりの証拠だ。
ハードとソフトの完璧な融合を強みとしてきたAppleにとって、AI開発の遅れが製品展開の足枷となる現状は手痛い。
AI機能の要となるiOS 26.5の開発者向けベータ版は、まもなく公開を迎える。Siriのアップグレードが実用レベルに達したと判断されれば、遅くとも次期メジャーアップデートとなるiOS 27のリリース時期までに、これらの新デバイスがようやく日の目を見る可能性が高い。
Source:Bloomberg

