「コンパクトなタブレット」と聞くと、あなたはどんなイメージを持ちますか?
「持ち運びやすいけど、性能はイマイチ」
「ゲームするにはバッテリーが心許ない」。
そんな”帯に短し襷に長し”な印象が、市場から「小型ハイエンドタブレット」という選択肢を奪っていきました。
しかし、その常識に真っ向から逆らい、「コンパクトこそ最強」を証明し続けてきた異端児がいます。それがLenovoの「Legion Y700」シリーズです。
今年5月に第4世代がSnapdragon 8 Eliteを搭載して衝撃を与えたばかりだというのに、早くも次世代機(第5世代)に関する、にわかには信じ難いリーク情報が飛び込んできました。
これは、”コンパクト”という言葉の定義を、再びLenovoが塗り替えるという宣言に他なりません。

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■ 伝統の「8.8インチ」は据え置き。だが中身は別物だ
信頼できるリーカー、Digital Chat Stationからの情報によれば、次世代のLegion Y700は、シリーズのアイデンティティとも言える「8.8インチ」という絶妙なフォームファクターを維持するようです。
この「片手でギリギリ持てる」サイズ感が、他の大型タブレットにはない唯一無二のポジションを確立していました。
ディスプレイのスペックも、現行の第4世代から引き続き「3K解像度」「165Hzリフレッシュレート」という、ゲーミング用途として十二分すぎる仕様を継承する模様。
一点、注目すべきは、OLED(有機EL)ではなく「LCD(液晶)パネル」を引き続き採用する点です。これはコストダウンではなく、むしろゲーマーの視点に立った「最適解」と言えるかもしれません。応答速度の安定性や、長時間プレイにおける焼き付きのリスクを考慮した、玄人好みの選択です。

■ 心臓部は「Elite Gen 5」へ。小型筐体への”禁断の”搭載
今回のリークにおける最大の衝撃。それは搭載されるSoC(プロセッサ)です。
第4世代が「Snapdragon 8 Elite」を搭載していたのに対し、第5世代は最新最強の「Snapdragon 8 Elite Gen 5」を採用するというのです。
Qualcommの発表によれば、このGen 5は、Gen 4世代にあたる8 Eliteと比較してもCPU性能が約20%も向上しています。つまり、現行のハイエンドスマートフォンや大型ゲーミングタブレットと同等、あるいはそれ以上の「脳みそ」を、あの8.8インチの筐体に押し込もうというのです。
「そんな小さな体で、Gen 5の莫大な熱をどう処理するのか?」
誰もが抱くこの当然の疑問に対し、Lenovoは「“特大”VC(ベイパーチャンバー)放熱ソリューション」という、またしても物理的な力技で応えるようです。小型タブレットの最大の弱点であった「熱ダレ」を、Lenovoが本気で克服しに来ていることが伺えます。

■ バッテリーが「バグレベル」に。ついに9,000mAhの大台へ
そして、ゲーマーが性能と同じくらい、いや、それ以上に渇望するのが「バッテリー」です。
現行の第4世代でも7,600mAhと、そのサイズからは考えられない容量を積んでいましたが、次期モデルはついに大台を突破するかもしれません。
リークによれば、搭載されるバッテリーは「9,000mAhクラス」。
…もう一度言います。8.8インチの筐体に、9,000mAhです。 これは、11インチクラスのタブレットに匹敵、あるいは凌駕する容量です。
「Snapdragon 8 Elite Gen 5」という最強のエンジンを、「9,000mAh」という無限にも思えるガソリンタンクでぶん回す。これがLegion Y700(第5世代)の正体かもしれません。
まとめ
第4世代の登場からわずか1年足らずで、これほどの「魔改造」を施したモデルの噂が出てくること自体が、LenovoのLegion Y700シリーズにかける異常なまでの「本気度」を示しています。
「8.8インチ・165Hz・LCD」という完成されたディスプレイ。 「Snapdragon 8 Elite Gen 5」という妥協なき心臓部。 「9,000mAh」という絶望的なまでのスタミナ。
これらは、私たちが「コンパクトタブレット」という言葉から連想する”妥協”や”我慢”といったネガティブな要素を、すべて吹き飛ばすスペックです。
ちなみに、発売は2025年前半(まずは中国市場)と噂されています。

