「もはや“別格”カメラ。」Vivo X300 Proグローバル版、ついに発売。ZEISS望遠キットの本気度と、知っておくべき「中国版との違い」

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ついに、この日が来てしまった。

私たちが知っている「スマートフォンのカメラ」は、今日、一つの終焉を迎えたのかもしれない。そう思わせるほどに「異常」なデバイスが、中国という枠を飛び越え、グローバル市場に姿を現した。「Vivo X300 Pro」

EU圏での価格は1,399ユーロ(日本円で約23万円強だろうか)。この価格を見て「高い」と一蹴するのは簡単だ。しかし、その中身、特にカメラシステムへの「本気度」を知れば、むしろ「安すぎる」とさえ感じるかもしれない…いや、それでもやっぱり高い!でもカメラは凄い!ってことで、その実力は…

Source:Notebookcheck

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200MP望遠は「やりすぎ」か? 異次元のカメラ構成

まず、このモンスターの心臓部を見ていこう。

Vivo X300 Proが搭載するカメラシステムは、もはや「スマートフォンのおまけ」ではない。完全に「レンズ交換式カメラへの挑戦状」だ。

  • メインカメラ: 50MP Sony LYT-828
  • 望遠カメラ: 200MP (2億画素) Samsung HPB
  • 超広角カメラ: 50MP Samsung JN1

注目すべきは、常軌を逸した「200MP望遠」だろう。多くのスマホがメインカメラに高画素センサーを積む中、Vivoは望遠にリソースを全振りしてきた。これにより、デジタルズームとは比較にならない、物理的な解像度を持つ望遠撮影が可能になる。

さらに、これらのモンスターセンサー群を制御するのが、Vivo独自の「Pro Imaging Chip VS1」だ。このチップが、暗所でのノイズ処理や動画撮影時の精細さを劇的に向上させている。Vivoが「鮮明なディテールと低照度での明るさ」を声高にうたう自信は、このハードウェア構成にあるのだ。

真の主役「ZEISS望遠エクステンダー」という“魔法”

だが、驚くのはまだ早い。Vivo X300 Proの真価は、オプションの「写真撮影キット」にある。

その名も「ZEISS 2.35倍望遠エクステンダーキット」。

これは単なるアクセサリーではない。スマートフォンの常識を覆す「テレコンバーター(テレコン)」だ。一眼レフカメラで望遠レンズの焦点距離をさらに伸ばすために使われる、あのプロ用機材を、あろうことかスマホにドッキングさせてしまった。

その名の通り、ただでさえ強力な望遠センサーのズーム性能を、さらに2.35倍に拡張する。

すでに海外で行われたテストによれば、このエクステンダーを装着した際(特に日中の光量が十分な環境)のズーム撮影は、他のいかなるスマートフォンの追随も許さない「精細な」画を叩き出すという。

もはや、遠くの被写体を「記録する」レベルではない。「作品として切り取る」領域に、スマホが足を踏み入れた瞬間だ。

image:Notebookcheck

グローバル版で「なぜ?」バッテリー容量の“下方修正”

しかし、これだけの性能を詰め込みながら、手放しで喜べない点もある。それがバッテリーだ。

実は、グローバル版のVivo X300 Proは、先に発売された中国版と比較して、バッテリー容量が「減らされている」。

  • 中国版: 6,510mAh
  • グローバル版: 5,440mAh

約1,000mAh以上の減少。これは決して小さな差ではない。なぜこのような仕様変更が行われたのか、公式なアナウンスはないが、おそらくは各国の認証や安全基準、あるいは内部設計のわずかな違いが影響したと推測される。

とはいえ、5,440mAhという容量自体が、フラッグシップ機として小さいわけでは決してない。むしろ大容量の部類だ。

幸いなことに、90Wの有線急速充電40Wのワイヤレス充電という、充電インフラの「速さ」は維持されている。このスピードがあれば、バッテリー容量の減少は実用上、ある程度カバーできると信じたい。

カメラだけじゃない。死角なき基本性能

もちろん、Vivo X300 Proはカメラだけのスマホではない。その他の基本性能も、フラッグシップの名に恥じない。

  • SoC (頭脳): MediaTek Dimensity 9500
  • ディスプレイ: 6.78インチ (120Hzリフレッシュレート)
  • 防水・防塵: IP68/69
  • OS: Android 16 (標準搭載)
  • フロントカメラ: 50MP Samsung JN1

MediaTekの最新ハイエンドSoC「Dimensity 9500」が、どれほどのパフォーマンスを発揮するのか。そして、フロントカメラにも50MPのJN1センサーを搭載するという「自撮りにも一切妥協しない」姿勢。USB 3.2 Gen 1ポート搭載でデータ転送も速い。

まさに、2025年現在の「全部入り」と言っていいだろう。

【総評】これは「スマホ」ではなく「カメラ」を買う感覚だ

Vivo X300 Proグローバル版。それは、スマートフォン市場における「異端児」であり、「革命児」だ。

1,399ユーロという価格は、iPhoneやGalaxyの最上位モデルと真っ向から勝負する意志表示だ。しかし、このデバイスをそれらと同じ土俵で比較すること自体が、ナンセンスなのかもしれない。

iPhoneが「体験」を売り、Galaxyが「万能さ」を売るのだとすれば、Vivo X300 Proが売っているのは、紛れもなく「写真撮影という行為そのものの未来」だ。

グローバル版でバッテリーが減少したという事実は、確かに残念なニュースだ。しかし、それを補って余りあるカメラシステム、特にZEISS望遠エクステンダーキットがもたらす興奮は、他のどのデバイスでも味わえない。

これは、LINEやSNSを快適に使うためのスマホではない。 「最高の一枚を撮るため」に、他のすべてを従属させた、プロフェッショナルのための撮影機材。

もしあなたが、ポケットに入る「究極のカメラ」を求めているのなら——。答えは、すでに出ているのではないだろうか。

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