長らく噂されてきたAppleの折りたたみ式iPhone。そのヴェールが、徐々にリーク情報によってついに剥がされ始めたようです。早ければ来年、つまり2026年にも登場するかもしれないこの革新的なデバイスは、スマートフォン業界に再び大きな波紋を広げる可能性を秘めています。

今回のリークで特に注目すべきは、Samsung Galaxy Z Foldシリーズを彷彿とさせる、ディスプレイ下に埋め込まれたセルフィーカメラの搭載です。これにより、真のベゼルレスデザインが実現するのか？そして、気になるディスプレイサイズや解像度、外観デザインに至るまで、現時点で判明している詳細情報をお知らせします。

折りたたみ式iPhone（iPhone Fold）の最新情報まとめ

1. Apple初の折りたたみ式iPhone開発の動向

近年、スマートフォン市場における一大トレンドとなっている折りたたみ式デバイス。Samsungを筆頭に、多くのメーカーが独自の技術とデザインを投入し、新たなユーザー体験を提供しています。そんな中、業界の巨人であるAppleが、この潮流にどのように参入するのかは、長らく注目を集めてきました。

今回のリーク情報は、これまで断片的に語られてきた噂に具体的なディテールを与え、その実現可能性を大きく高めるものです。早ければ2026年という具体的な発売時期が示唆されていることからも、開発が最終段階に入っている可能性が考えられます。

2. ディスプレイサイズと解像度の詳細

今回のリーク情報の信頼性を高めているのは、中国の著名なリーカーであるDigital Chat Stationによるものであるという点です。彼は過去にも数々の未発表デバイスに関する正確な情報をリークしており、その実績は業界内でも高く評価されています。

彼がWeiboで公開した情報によると、Apple初の折りたたみ式iPhoneは、2つのディスプレイを搭載するとのことです。メインとなる内側のディスプレイは、驚異の7.74インチサイズで、解像度は2713×1920ピクセル。これは、タブレットに近い大画面体験を提供することを示唆しています。

一方、折りたたんだ際に使用する外側のディスプレイは、5.49インチサイズで、解像度は2088×1422ピクセル。こちらは、従来のスマートフォンに近い操作感を提供するものと考えられます。

これらのディスプレイサイズは、以前のリーク情報とも整合性があり、今回の情報が単なる噂ではなく、より確度の高い情報に基づいている可能性を示唆しています。特に注目すべきは、内側ディスプレイの7.74インチというサイズです。

これは、SamsungのGalaxy Z Foldシリーズのような横開き型の折りたたみ式スマートフォンと比較しても、やや縦長のデザインになる可能性を示唆しており、Oppo Find N2のような、よりコンパクトで扱いやすい形状になるかもしれません。

3. ディスプレイ下セルフィーカメラの採用とその意義

今回のリーク情報の中で、最も注目を集めているのが、内側のメインディスプレイにディスプレイ下セルフィーカメラが搭載されるという点です。ディスプレイ下カメラ（Under-Display Camera, UDC）技術は、近年、一部のスマートフォンメーカーが採用を進めているもので、カメラを使用しない際にはディスプレイ表示領域に完全に隠れるため、画面の没入感を大幅に向上させることができます。

Samsungは、Galaxy Z Fold4以降のモデルで内側ディスプレイにUDCを採用していますが、一般的に、UDCは従来のパンチホールカメラやノッチと比較して、画質が若干劣るという課題も指摘されています。（以前この技術で炎上した機種が…）光がディスプレイの画素層を通過するため、どうしても画質に影響が出てしまうのです。

それにもかかわらず、Appleが初の折りたたみ式iPhoneにUDCを採用するということは、同社が画質劣化のリスクを十分に認識した上で、それを克服できる独自の技術を開発した、あるいは、ユーザー体験における没入感の向上をより重視したという可能性が考えられます。

もしAppleが、画質を損なうことなくUDCを実現できれば、折りたたみ式iPhoneは、真のベゼルレスデザインと、高画質なセルフィー撮影の両立という、競合他社にはない大きなアドバンテージを持つことになるでしょう。

4. Dynamic Island非搭載の可能性

一方、今回のリーク情報では、外側のディスプレイには従来のパンチホールカメラが搭載されるとされています。これは、内側のディスプレイにUDCを採用する一方で、使用頻度の高い外側ディスプレイでは、より安定した画質を提供できるパンチホールカメラを選択したというAppleの合理的な判断かもしれません。

また、この情報が示唆するのは、Appleの最新のiPhoneシリーズで採用されている、ノッチを進化させたインタラクティブな表示機能「Dynamic Island」が、折りたたみ式iPhoneには搭載されない可能性があるということです。Dynamic Islandは、センサー類を内包するパンチホール部分をソフトウェア的に拡張し、通知や再生コントロールなどを表示する革新的な機能ですが、折りたたみ式という特殊な形状や、内側ディスプレイにUDCを採用するという設計上の制約から、搭載が見送られるのかもしれません。

5. デザインはOppo Find N2のようなコンパクトな形状か？

リークされたディスプレイのサイズ比率から推測されるのは、Appleの折りたたみ式iPhoneが、SamsungのGalaxy Z Foldシリーズのような縦長の形状ではなく、Oppo Find N2のような、より横幅が広く、折りたたんだ際にコンパクトになる形状を採用する可能性が高いということです。

もちろん、これはあくまでディスプレイサイズからの推測であり、最終的なデザインがどうなるかはまだ不透明です。しかし、Appleが、折りたたみ式デバイスの利便性と携帯性を両立させるために、どのようなアプローチを取るのかは、非常に興味深いところです。

6. 折りたたみ式iPhoneがもたらす新たなユーザー体験への期待

折りたたみ式スマートフォンは、大画面と携帯性という、相反する要素を両立させることを目指したデバイスです。折りたたんだ状態ではコンパクトで持ち運びやすく、広げればタブレットのような大画面で、動画視聴やゲーム、マルチタスクなどを快適に楽しむことができます。

Appleが折りたたみ式iPhoneを投入することで、iOSのエコシステムに新たな可能性が加わることになります。iPadのような大画面デバイスの利便性と、iPhoneの携帯性を兼ね備えた新しいデバイスは、ユーザーのライフスタイルやワークスタイルに大きな変化をもたらすかもしれません。

例えば、外出先での作業効率の向上、より没入感のあるエンターテイメント体験、新しい形のコミュニケーションなど、様々なシーンでの活用が期待されます。iPadやminiを持ち出すほどじゃない時には助かりそうですね。

7. 2026年の登場は現実味を帯びるか？気になる価格は？

今回のリーク情報では、具体的な価格設定については触れられていませんが、一般的に、折りたたみ式スマートフォンは、その特殊な構造と高度な技術から、高価格帯の製品となる傾向があります。Appleのブランドイメージと、搭載されるであろう最新技術を考慮すると、折りたたみ式iPhoneも例外ではないでしょう。

SamsungのGalaxy Z Foldシリーズは、20万円を超える価格帯で販売されています。Appleがこれに対抗するために、どのような価格戦略を取るのかは、非常に重要なポイントです。

また、発売時期についても、「早ければ来年」という情報以上の具体的な言及はありません。しかし、リーク情報の詳細さから考えると、2026年の登場は十分に現実味を帯びていると言えるでしょう。もちろん、開発の遅延や予期せぬ問題が発生する可能性も否定できませんが、今回のリークは、Appleの折りたたみ式iPhoneが、そう遠くない将来に私たちの手元に届く可能性を示唆しています。

まとめ

今回の折りたたみ式iPhoneに関するリーク情報は、長年のAppleファンだけでなく、スマートフォン業界全体にとっても大きな衝撃と言えるでしょう。特に、ディスプレイ下セルフィーカメラの搭載という大胆な技術採用の可能性は、Appleが単に既存のトレンドを追うのではなく、独自の革新的なアプローチで折りたたみ式スマートフォン市場に参入しようとしていることを示唆しています。

7.74インチと5.49インチというディスプレイサイズ、そしてそこから推測されるOppo Find N2のようなコンパクトな形状は、携帯性と大画面の利便性を両立させるという、折りたたみ式スマートフォンの本質的な価値を追求するAppleの意図が感じられます。Dynamic Islandが非搭載になる可能性は、少し残念ではありますが、その代わりにどのような新しいユーザーインターフェースが導入されるのか、期待が高まります。

競合となるSamsung Galaxy Z Foldシリーズは、すでに確固たる地位を築いていますが、Appleの参入は、市場に新たな競争原理をもたらし、技術革新をさらに加速させる可能性があります。価格設定や発売時期など、まだ不確定な要素も多いですが、2026年という具体的な年号が示唆されたことで、その実現への期待は一層高まります。