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2026年2月、ソニーでのサポート終了と共に幕を閉じたはずのwenaが、わずか1カ月で劇的な復活を遂げた。発案者である對馬哲平氏が新会社augment AIを立ち上げ、3月20日よりクラウドファンディングで最新モデル「wena X」の展開をスタートさせる。
愛用の腕時計をスマートウォッチ化する。この唯一無二のコンセプトはそのままに、wena Xはソニーという巨大な傘から抜け出し、より身軽でエッジの効いたデバイスへと進化した。
目を引くのはその徹底した効率化。バッテリー容量はわずか80mAh。一般的なスマートウォッチが200mAh前後を積む中、異例ともいえる極小サイズだ。しかし、独自開発の「wena OS」による緻密なスリープ制御により、最大1週間の連続稼働を実現した。ハードウェアの制約をソフトウェアのチューニングでねじ伏せる、技術者の意地が垣間見える。
バックル部分はワンタッチで着脱可能な新機構を採用し、特許も取得済み。外装には硬度を5倍に高めたステンレス素材SUS316Lをあしらい、日常使いの堅牢性も担保している。
ヘルスケア領域の強化も抜かりない。高精度の睡眠計測技術を持つスタートアップ、ACCELStarsと組み、4段階の睡眠ステージ判定や仮眠検出を搭載。130種以上のエクササイズ検知と合わせ、取得データはすべて国内サーバーで安全に管理される。



wena X スペック表
| 項目 | 仕様 |
| 本体サイズ | 44.2×21.8×12.7mm 最薄部:6.67mm |
| ディスプレイ | フルカラー AMOLD (カーブ) 1.53 インチ 460×188 (326ppi) |
| 睡眠 | ACCELStars 医科学研究に基づく睡眠解析 |
| 運動 | 130 種類以上の運動モード トレーニング効果 / 負荷 筋肉回復度 / 時間 フィットネス年齢 |
| 搭載センサー | 6 軸加速度 / 角速度センサー 心拍センサー (3 波長、受光面積 3 倍) 近赤外線 (IR) センサー 環境光センサー |
| 心拍センサー ※1 精度 | 約 93.3% ※2 |
| 素材 / コーティング | SUS316L ステンレス HV2000 以上 Diamond Like Carbon (Silver/Black) |
| データ連携 | Google ヘルスコネクト Apple ヘルスケア |
| ジェスチャー操作 | 〇 開発中 |
興味深いのは、最新トレンドの吸収と、大胆な「切り捨て」のバランスだ。
マイクを通してChatGPTと直接対話する機能を内蔵。さらに指パッチンで音楽を操作するジェスチャー機能の開発など、次世代のインターフェースを積極的に模索している。
その一方で、前モデルのwena 3で多くのユーザーが重宝していたSuica対応は完全に見送られた。
現在開発中とされるNFC決済は、国際ブランドのみの対応。FeliCaという日本特有のローカル規格を捨て、限られた開発リソースをグローバルスタンダードへの適応や独自OSのブラッシュアップに全振りした意図が透けて見える。
超早割で4万6800円(ラバーバンドモデル)から、一般販売では5万円台も見据える価格設定。これはApple WatchやPixel Watchをはじめとするメインストリームの製品と真っ向からぶつかる価格帯だ。
だが、伝統的な腕時計の美しさを損なわず、必要十分なスマート機能だけをバックルに忍ばせるというアプローチは、汎用スマートウォッチにはない強固な需要を持つ。
巨大企業の呪縛から解き放たれた新生wena。Suicaという強力な武器を手放してでも、ニッチトップを極める覚悟を決めたこのプロダクトが、成熟しきったウェアラブル市場にどのような波紋を広げるか。まずは12月の出荷に向けた、クラウドファンディングの初動に注目したい。
Source:wenajp

