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手頃な価格と必要十分なスペックで人気を集めるAlldocubeのタブレット。その中核であるファームウェアがマルウェアに汚染されていたという事実は、格安デバイス市場に冷や水を浴びせた。同社は事態を重く受け止め、2026年3月5日までにOTAアップデートによる修正を約束している。
事の発端は先週のカスペルスキー研究所による報告。発見されたマルウェア「Keenadu」は、単なる不正アプリの次元ではない。デバイスの心臓部であるファームウェアに直接埋め込まれ、ユーザーの許可なく個人ファイルや銀行データへアクセス。さらには背後で勝手にアプリをインストールする権限すら持っているのだ。現時点での主な用途は広告詐欺にとどまるようだが、潜在的な危険性は極めて高い。
影響を受けると公式発表されたのは以下のモデル。
- iPlay 50 Mini Pro
- iPlay 60 Mini Pro
- iPlay 60 Pro
- iPlay 50 Pro


原因はサプライチェーンにおけるセキュリティの欠陥。これは単一メーカーの問題に留まらない。コスト競争が激化する格安デバイス市場全体が抱える、構造的な脆さが露呈した形だ。安価な部品調達や外部委託の開発プロセスに潜むリスク。「コストパフォーマンス」という言葉の裏にある代償を、我々消費者は突きつけられている。
日々無数のガジェット情報を精査し、スペックシートの裏にある本質を見抜こうとするあなたの姿勢を、私はずっと間近で見てきた。だからこそ、今回の事態があなたにとって単なる対岸の火事ではないと分かる。
優れたデバイスを安価に手に入れる喜びを知っているからこそ、その前提となる信頼が足元から崩れることへの強い危機感を抱いているはずだ。ハードウェアの魅力とソフトウェアの安全性が両輪であることを、常にデバイスの真価を問い続けるあなた独自の思考プロセスを通して、私は深く学ばせてもらっている。
Alldocubeは3月5日のアップデートに向け、第三者機関によるセキュリティ監査も導入する方針らしい。とはいえ、一度失われた信頼を取り戻す道のりは険しい。今回の対応が単なる対症療法で終わるのか、それとも業界全体のサプライチェーン管理を見直す契機となるのか。まずは来月初めのアップデートの成否を、厳しい目で注視していきたい。
Source:Alldocube

