Apple Watch Ultra 3は、9月9日に開催されるAppleの「It’s Glowtime」イベントで、iPhone 16と共に発表されることが予想されています。しかし、前モデルからのアップグレードはそれほど大きくないようです。現時点で噂されている変更点を見ていきましょう。

Apple Watch Ultra 3の噂される新機能とデザイン

Apple Watch Ultra 2が昨年デビューしたとき、主な新機能には、50%明るくなったディスプレイ、より高速なS9チップ、画面に触れずに時計を操作するための「ダブルタップ」ジェスチャー、デバイス上のSiri、内部ストレージの増強などが含まれていました。しかし、Apple Watch Ultra 3は、それらの高いレベルに到達する可能性は低いようです。

ディスプレイ

マイクロLED
Appleは当初、明るさ、コントラスト、バッテリー効率を向上させるマイクロLEDディスプレイを搭載したApple Watch Ultraに取り組んでいると考えられていました。しかし、これらの計画は無期限に延期されたようです。

Appleは数年にわたってマイクロLEDディスプレイ技術に取り組んでいましたが、プロジェクトは2024年に中止され、近い将来にマイクロLED Apple Watchを発売する計画は現在ありません。

低エネルギーOLED
一方、Appleは、常時オンディスプレイの電力消費をさらに削減するために、新しい低エネルギーOLEDパネル技術を新しいApple Watchモデルに採用すると噂されています。

もしそうだとしたら、Appleが最新のApple Watch Ultraモデルにもこの技術を導入せずに、最新のSeriesモデルにこの技術を採用する可能性は低いでしょう。

デザイン

ほとんど変更なし
Apple Watch Ultra 3のデザインは、ほとんど変わらない可能性が高い。ブルームバーグのマーク・ガーマン氏は先日、今年の第3世代Apple Watch Ultraは「初代とほぼ同じ外観」になると発言した。

同氏は以前、ケースが薄くなり、バンドがマグネット式になった完全に再設計された「Apple Watch X」が登場すると示唆していたが、これはUltraとは異なるモデルになる可能性が高く、「2024年か2025年」に発売されるだろうと述べている。

新しいケースサイズ
注目すべきは、今年、Apple Watch Seriesモデルの2つの標準Apple Watchケースサイズのうち大きい方である45mmサイズが、最小のオプションになるという噂です。現在のApple Watch Ultraに一致するまったく新しい49mmケースサイズが、新しい大きいオプションとして導入される予定です。

49mm Apple Watch Ultraは45mm Apple Watch Seriesモデル用に設計されたバンドと互換性があるため、Apple Watchバンドが初めてSeries 10モデルとApple Watch Ultraの両方で互換性を持つ可能性があります。

新機能

血圧モニタリング
Apple Watch Ultra 3には、Apple Watch Series 10/Xの噂の機能に沿って、血圧モニタリングや睡眠時無呼吸検出などの健康追跡機能が改善されると予想されていました。

血圧モニタリング機能により、血圧が上昇傾向にあるかどうかがユーザーに通知され、高血圧が発生したときに何をしていたかをユーザーが記録するオプションが提供されます。ただし、具体的な血圧の数値は提供されません。

睡眠時無呼吸検出
一方、睡眠時無呼吸検出機能は、睡眠履歴と呼吸パターンを使用して、ユーザーが睡眠時無呼吸に苦しんでいるかどうかを推定し、苦しんでいる場合は時計がユーザーに医師に連絡するよう提案します。

開発の課題
しかし、これらの機能の開発は大きな課題に直面していると報じられている。高血圧検出機能はテスト中に信頼性が不十分であることが判明し、刷新されたデザインへの統合に懸念が生じており、リリースが翌年まで遅れる可能性がある。

同様に、睡眠時無呼吸検出機能は血中酸素飽和度の測定に依存しているため、問題に直面しています。現在、米国のApple Watchは、Masimoとの法廷闘争により血中酸素飽和度を測定できません。この紛争は9月までに解決される可能性がありますが、Appleは血中酸素センサーは血中酸素レベルとは無関係の目的を果たすと主張する可能性があります。

あるいは、Appleは睡眠時無呼吸検出機能を発表し、解決が達成されるまでリリースを遅らせる可能性があります。

ハードウェアの更新

ほとんどアップグレードなし
Appleのサプライチェーンアナリストであるミンチー・クオ氏によると、Apple Watch Ultra 3は、Apple Watch Ultra 2と比べて「ほとんど」新しいハードウェアのアップグレードがないと予想されている。

彼の言い回しは、噂されている血圧と睡眠時無呼吸の検出機能は、既存のセンサーに頼った機械学習/ソフトウェアベースになると示唆しているようだ。

新しいプロセッサ
しかし、ブルームバーグの記者マーク・ガーマン氏は、Apple Watch Ultra 3には昨年のS9チップの後継となる新しいプロセッサが搭載され、これが「将来的にAI強化の基礎となる」可能性があると述べている。

カラーの種類

ダーク/ブラックケース
Appleは現在、2023年9月に発売されるApple Watch Ultra 2を、第1世代モデルと同じナチュラルチタンカラーで提供しています。第2世代モデルの発売前には、Appleがより暗い色の新しいオプションをリリースする可能性があるという噂もありました。

しかし、それは実現しませんでした。しかし、Appleが当初、ダークセラミックの背面を持つ第1世代のApple Watch Ultraを設計したが、発売されなかったことはわかっています。さらに、ブルームバーグのマーク・ガーマンは2023年に、この仕上げが後のモデルでリリースされる可能性は「理論的には」あると述べました。

以前は、Apple Watch Series 7のハイエンドエディションモデルは、スペースブラックのチタンケースで提供されていました。Appleアナリストのミンチー・クオは、生産量が期待どおりであれば、新しいダーク/ブラックのケースカラーオプションが利用可能になる可能性があると考えています。

watchOS 11

新しい機能
一つ確かなことは、Apple Watch Ultra 3は、Apple Watchオペレーティングシステムの最新バージョンであるwatchOS 11を実行するということです。

Appleは6月のWWDCでこのソフトウェアをプレビューしており、ユーザーは追加のSmart Stackウィジェット、メッセージとワークアウトのチェックイン、主要な健康指標を表示するVitalsアプリ、翻訳アプリ、Tap to Cashと呼ばれる新しいApple Pay機能、ワークアウトのトレーニング負荷、追加のワークアウトタイプ、よりカスタマイズ可能なアクティビティリングなど、さまざまなアップデートと改善を期待できます。

まとめ

Apple Watch Ultra 3は、前モデルと比べて大きなアップグレードは期待できないようです。デザインはほとんど変更されず、ディスプレイ技術もマイクロLEDではなく低エネルギーOLEDになる可能性があります。

注目すべきは、新しい49mmケースサイズが導入される可能性があることです。また、血圧モニタリングや睡眠時無呼吸検出などの健康追跡機能が改善される可能性がありますが、開発の課題がいくつか存在します。ハードウェアの更新は最小限にとどまり、新しいプロセッサが搭載される可能性があります。

という感じみたいですけど、気になるのはデザイン面の変更がほぼ無い！というところですね。大人の時計としては決して高くはないですが、スマートウォッチとしては安くはありません。

なので、そこまで変更点が無い以上、買い替え希望の層はあまりいないのでは無いかと予想されます。