片手サイズの高性能タブレット市場に、決定打となり得る1台がついに投じられた。iQOOが中国で正式発表した「iQOO Pad Ultra」は、最新フラッグシップチップを小型筐体に押し込みながら、アクティブ冷却ファンと9,020mAhの超大容量バッテリーまで詰め込んだ異色のモンスターマシンだ。性能と排熱、そして携帯性のトレードオフに終止符を打つ可能性を秘めている
最大の見どころは、過激な発熱対策とスリム設計の共存にある。心臓部にはクアルコムの次世代チップ「Snapdragon 8 Elite Extreme Gen 6」を世界初採用。特筆すべきは、厚さわずか5.74mm、重量298gという驚異的な薄型軽量ボディの中に、0.94CFMの空冷ファンと23,253平方ミリメートルにおよぶ放熱システムを組み込んだ点だ。
これまで、Lenovo Legion Tabをはじめとする8インチ台のゲーミング端末は、高負荷時のサーマルスロットリングによる性能低下との戦いを強いられてきた。iQOOはこれに対し、物理ファンによる強制空冷というスマートフォン譲りのギミックで正面突破を図る。

視覚体験を担うディスプレイも隙がない。8.8インチの有機ELパネルは最大165Hz駆動に対応し、ピーク輝度は4,500nitに達する。HDR10+やDCI-P3比100%の色域をカバーし、あらゆるゲームシーンで漆黒の沈み込みと鮮明な描画を両立させた。
さらにゲーム性能を底上げする独自チップ「Q4」の搭載やPCゲームエミュレーターの標準装備、専用の伸縮型コントローラーの用意など、完全にポータブルゲーミングPC市場を侵食しにかかる姿勢が鮮明だ。
価格は12GBメモリ/256GBストレージの最小構成で6,499人民元(約968ドル)、最上位の16GB/1TB構成が8,999人民元(約1,341ドル)。約680ドル前後で購入できる既存のLegion Tab Gen 5と比較するとプレミアムな価格帯だが、有機ELの圧倒的な表現力と内蔵ファンの付加価値を考慮すれば強気一辺倒とも言い切れない。
競合となるLenovoの次期Legion TabやRedMagic Astra後継機の動向が控える中、先行して提示されたこの完成度は、小型タブレットの勢力図を大きく塗り替えるだけの説得力を持つ。現時点でグローバル展開のアナウンスはないものの、ハイエンド志向のモバイルゲーマーが熱視線を送ることは確実だ。日本を含む海外市場への早期投入を大いに期待したい。
Source:iQOO

