EarFunがIFA 2026で披露した新モデル「Air Pro 5」は、89.99ドルという手頃な価格帯でありながら、最新規格のBluetooth 6.0とソニーのハイレゾコーデック「LDAC」を両立させている。
高音質と先進機能をアンダー100ドルでまとめ上げるスピード感は、大手オーディオブランドにとっても無視できない脅威になるはずだ。
音質面を支えるのは、11mm径のLCP(液晶ポリマー)コンポジットダイナミックドライバー。Android端末と組み合わせれば、最大24bit/96kHz・990kbpsの伝送を誇るLDACの恩恵をフルに引き出せる。iPhoneでは別途送信ドングルが必要になるものの、有線並みの情報量をこの価格帯で手軽に扱える恩恵は計り知れない。
注目すべきは、次世代規格への積極的な踏み込みだ。Bluetooth 6.0を採用し、新世代のLE Audio規格とLC3コーデック、さらにブロードキャスト機能のAuracastを網羅した。従来のSBCと比べて低ビットレートでも明瞭な音声を届けつつ、空港や商業施設での音声シェアリングを見据える。日常の取り回しでも、Auracastを使わない場面では最大3台のマルチポイント接続に対応するなど、複数端末を行き来するユーザーへの配慮に抜かりはない。
ノイズ対策にも妥協は見当たらない。計6基のマイクによるハイブリッド型のアダプティブANCを積み、周囲の状況に応じた5段階調整や風切り音抑制、AIを用いた環境音強調までカバーする。耳からの着脱を検知して自動で再生・停止を行うなど、フラッグシップ機に迫る使い勝手を実現させた。

バッテリー持ちも実にタフだ。イヤホン単体でANCオン時に最大8時間、オフ時なら最大12時間の連続再生を確保している。ケース込みなら最長54時間。IP55の防塵防水や低遅延モードも備え、通勤通学からワークアウト、動画視聴まで弱点らしい弱点が見当たらない。
競合となる2万円前後のミドルレンジ帯と比べても、機能面の充実ぶりは頭ひとつ抜けている。これまで最新のBluetooth規格やAuracast、LDACといった要素は、フラッグシップから段階的に降りてくるのが業界の通例だった。その垣根を一足飛びに崩し、実用的な価格へ落とし込んできた意義は大きい。ブランドネームよりも純粋なコストパフォーマンスを重視する層にとって、他社製品を選ぶ理由を見出すのは難しくなるだろう。
Air Pro 5はブラック、ホワイト、ブルーの3色展開で、2026年11月に公式ストアで発売される予定ではあるが、日本での発売は今のところ未定である。
Source:EarFun

